「きちんと伝えたはずなのに、『そんなことは聞いていない』と言われる」
「分かりやすく伝えたつもりなのに、なぜかこちらの意図と違う解釈をされて、話がこじれる」
このような経験はありませんか?
なぜ「相手に伝えたつもりなのに伝わらない」のでしょうか。その原因が分からないと、モヤモヤして先に進めなくなってしますよね。
そこで今回は、コミュトレのカリキュラムをもとに「仕事で話が伝わらない本質的な原因」を3つに絞って解説していきます。問題が発生したときには、それらの原因を解消することで解決していくことができます。
今後コミュニケーション上のミスが起こったら、まずはここに立ち戻ってみてください(是非ブックマークを!)。きっと、解決するヒントを得られるはずです!
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目次
【伝わらない原因①】伝える目的があいまいになっている
「話が伝わらない原因」と聞いて、多くの方が真っ先に考えるのは「結論から伝えていないから」でしょうか。
でも、ちょっと考えてみてください。「結論」とは、そもそも何でしょうか?
仕事上のコミュニケーションにおいて、「一番伝えたい『結論』から伝えることが大事」ということを知っている方は、多いのではないかと思います。
しかし、「何が『結論』になるのか」までを、踏み込んで教わる機会はあまりなかったのではないでしょうか?
結論とは「相手に伝えたいこと」です。しかし一方で、結論は「自分が相手に何を求めているのか。そのうえで、なぜ伝えるのか」という、「伝える目的」でもあります。
だからこそ、伝える目的が定まっていなければ、伝える内容も定まらないですよね。
よく「あれもこれも伝えようとして、かえって上司から『何を言いたのか分からない』と言われる」という声を聴きます。
その場合、「結論」以前に、そもそも上司に「伝える目的」があいまいになっている…という場合が多々あります。以下の事例をみていきましょう。
伝える目的があいまいになっているNG例
例)上司と部下の会話例
部下:「A社の高橋様から10時頃お電話がありまして、山田課長とのアポを16時以降に変更してほしいとおっしゃっていて、席を外されていたため、私が代わりに18時なら大丈夫と回答したのですが、17時はダメかとおっしゃっていて…」 上司:「………で、結局何がいいたいの?」
上記の場合、上司は話を最後まで聞かないと
・「報告したい」のか?
・「相談したい」のか?
・「確認したい」のか?
がわかりません。このように「上司に伝える目的」があいまいだと、最後まで話の着地点が見えないのです。すると、話を聞いている上司はイライラしてしまいますよね。
このように「伝える目的があいまいになっている」ことが、伝わらない原因として、真っ先に考えられます。
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【伝わらない原因②】「伝わらない」のは相手が悪いからと思っている
伝える目的が明確に定まっていても、「伝わらない」問題が発生する可能性はあります。
そんなとき、次に考えられるのは、「伝わらないことを相手の責任にしている」ということです。
たとえば「資料作成の指示をしたのに、想像と違うものを出してきた」「前もってメールで連絡してあるから、それを読めば出来るはずなのに…全然理解していないじゃないか」などと愚痴をこぼす…といったようなことです。そんな人を見たことはありませんか?
この場合、「伝えたつもり」になっている人は、決して手を抜いたわけではありません。
むしろ、相手に伝わるように工夫したからこそ、実際には伝わっていないとわかると、余計に憤りを感じてしまいますよね。
しかし、上司や同僚、後輩、プロジェクトメンバーといった「仕事仲間」とコミュニケーションをとるうえで改めて認識しておきたいことは、「言葉自体はシンプルでも、人によって解釈が異なる」ということです。
以下、例をみていきましょう。
言葉自体はシンプルでも、人によって解釈が異なる例
たとえば、「四角の上に丸を3つ描いてください」という指示を受けたら、みなさんはどう描くでしょうか。以下の図のように、複数の答えがありうるのではないでしょうか。
「四角」と言っても、それが正方形なのか長方形なのかは、人によってイメージが異なりますよね。
また、「丸」と言っても、それが大きい円なのか小さい円なのかも、描く人によって様々です。そして「3つ並んでいる」という状態も、複数の解釈が考えられそうです。
このように、コミュニケーションをとるときに、伝えたいことが正確に伝わらないという問題は、ごく普通に起こりえます。
伝える行為の本質は「情報を伝達する」ことです。ですから、『伝える側』と『伝えられる側』では、もっている情報量が圧倒的に異なります。
だからこそ、『伝える側』がよほど気を付けなければ、「伝わらない」問題は簡単に生じてしまうのです。「自分が伝えた通りに相手が解釈してくれる」と期待しすぎると、痛い目をみるかもしれません。
とはいえ、もちろん『伝えられる側』も話の意図をくみ取る努力をすることが必要です。
自分が『伝える側』なのであれば、伝わらない原因は、すべて自分自身におきましょう。そして、自分の伝え方を見直す良いきっかけだと捉えてみましょう。そのほうが何倍も生産的ですよね。
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【伝わらない原因③】そもそも人間関係が築けてない
見出しをみて「えっ?相手に伝わらない原因と人間関係って、関係あるの?」と、疑問をもたれる方がいらっしゃるかもしれません。
実は、人間関係と「話が伝わらない」問題は、大いに関係しています!
「自分はふつうに質問しているつもりなのに、反論しているように受け取られた」という経験はありませんか。
伝わるように配慮しているにもかかわらず、曲解されるとしたら、それはまさに「そもそも人間関係が築けていない」典型例かもしれません。
その理由は、わたしたち人間は自分たちが思っている以上に「感情に影響を受ける動物」だからです。
たとえば、「好きな人・尊敬する人・信頼している人」から何か指摘を受けたとき、みなさんはどう思いますか?…少なくとも、不快にはならない、むしろ素直に聴けるというケースも多いのではないでしょうか。
一方で、「あまり親しくない人・苦手な人」から指摘を受けた場合は、どうでしょうか。「こっちの事情をよく知らないくせに、あなたには言われたくない」などと、反発したくなるかもしれませんね。
そのように、十分な人間関係を構築できていない場合、伝える情報が正しくても言葉尻で反応されてしまい、素直に受け取ってもらえないことがあります。それほど私たちは「何を言われたか」よりも、「誰に言われたか」ということを重要視する動物なのです。
そのため、仕事でもプライベートでも、人間関係をおざなりにしていると「なかなか伝わらない」と心得ましょう。
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まとめ:伝わらないときは、3つの本質的原因を見直そう
今回は「伝わらない」原因を3つに分けて挙げました。思い当たるものはありましたか?
では、最後に復習しましょう。
「伝わらない」問題が起こったとき、そこには大きく「3つの本質的な原因」が考えられます。
【伝わらない原因】
①伝える目的があいまいになっている
②「伝わらない」のは相手の責任でもあると思っている
③そもそも人間関係が築けてない
今後同じような問題に直面したら、この原因のどれかに当てはまっていないかを振り返ってみましょう。
今後、上司や同僚と仕事をするうえで「伝わらない」問題が生じた際には、今回ご紹介した「話が伝わらない3つの本質的な原因」を頭の片隅に置いて、早急に対処していきましょう。
これらを意識するだけで、みるみるうちに話が伝わるようになって、仕事が楽しくなっていくはずです!
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