みなさんも仕事をしていると、会議や打ち合わせに出席しなければいけない場面が少なからずありますよね。
「会議や打ち合わせに出席しても発言できない…」
「意見はあるけど、言うのをためらってしまう」
「言ったらどう思われるのだろう…否定されそうだな…」
そんな声は、よく耳にします。
自分の中で考えていた意見があったけれど、発言するのをためらった結果何も言えずに終わってしまった…あとから「ああいえばよかった」と悔しい思いをした…などという経験が、誰しもあるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、会議で発言できないときの対策として、心理的抵抗感を和らげる『枕詞(まくらことば)』の使い方を3種類にしぼってお伝えしていきます。
この枕詞は、会議やちょっとした雑談など「人に自分の主張を伝える」場面やタイミングで、皆さんの強力な味方になってくれます。
ぜひ、この機会に枕詞の使い方をマスターして、「会議で発言できない…」という苦手意識を払しょくしていきましょう!
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目次
発言のポイントは、「枕詞をつける」
「枕詞」はもともと、古文や和歌の中で使われていました。現代では一般的に「前置き」という意味で使われています。
実は、会議や打ち合わせで発言するときのコツはとっても簡単で、発言の直前に枕詞をつけることです。
例えば、以下のように使います。
例1)「○○さんの意見に近いのですが…」 例2)「間違っているかもですけど…」 例3)「個人的な意見ですが…」 例4)「メリットという観点でいうと…」
無意識に使っている人もいるかもしれませんが、このように言葉を少し付け足すだけで、「会議で発言できない…」というためらいを和らげることができます。以下、具体的な枕詞の使い方の例をみていきましょう。
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枕詞の例①:「間違っていたらすみませんが、」
発言内容を問わず使いやすい枕詞は、「間違っていたらすみませんが」「ちょっと合っているかわからないのですが」というものです。
<例1>
相手:「A案とB案、どっちがいいかな?」 自分:「間違っていたらすみませんが、私はA案がいいと思います。」
<例2>
相手:「今から顧客満足度を高める施策を考えていきましょう。何か意見がある人はいますか?」 自分:「はい。ちょっと合っているかわからないのですが、現状の顧客満足度を把握するためにアンケートを取っていくのはどうでしょうか?」
たとえ相手がどんな考えを持っていたとしても、上記のように「今から発言することは必ずしも正しいとは限らない」という「保険」をかけることで、相手に与える抵抗感が和らぎます。
だからこそ、自分の意見を伝えるハードルが下がり、発言しやすくなるのです。
枕詞の例②:「私も〇〇さんの意見に近いのですが…」
2つ目の枕詞の例として、「私も〇〇さんの意見に近いのですが…」というものがあります。これは、他の参加者の発言を派生させるパターンです。
<例1>
Aさん:「現状の顧客満足度を把握するためにアンケートを取っていくのはどうでしょうか? 」 自分:「いいと思います!私もAさんの意見に近いのですが、アンケートをとったうえで、何人かにヒアリング出来るとより効果的だと思います。」
<例2>
Bさん:「今から会社の福利厚生を良くするためには、子育て支援に重点を置いて、男性でも育児休暇が取りやすい社内ルールを整備すべきかと思います。」 自分:「私もBさんの意見に賛成です。また、それに加えて育児休暇取得後に社内復帰しやすい環境も整えるとより良いと思います!」
このように、相手の発言に自分の発言を派生させると、相手は「自分の意見を肯定してくれた」「同じ意見を持っている仲間なんだ」と安心します。
また第三者が聴いても、「急な発言ではなく、前の話に関連した話を展開しているな」と感じるので、唐突感がなくスムーズに意見を受け容れることができます。
ただし、このフレーズは、あくまでも「相手の意見を派生させる」ときに有効な枕詞です。
自分の意見と相手の意見に共通点がある時に使えるノウハウですから、相手と共通点が全くないとき、意見が大きく異なるときに使ってしまうと、「いや全然違うじゃん」と、相手に不信感を与えかねません。使うタイミングに気を付けて活用していきましょう!
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枕詞の例③:「〇〇の観点で言うと~」「個人的には~」
3つ目の枕詞の例は、「〇〇の観点で言うと~」「個人的には~」です。この枕詞を使うと、単に自分が発言しやすくなるだけでなく、発言の説得力を上げる効果もあります。
<例1>
相手:「A案とB案、どっちがいいかな? 」 自分:「お客様のメリットという観点で言うと、B案がいいと思います。」
<例2>
相手:「今から顧客満足度を高める施策を考えていきましょう。何か意見がある人はいますか?」 自分:「はい。個人的には、現状の顧客満足度を把握するためにアンケートを取っていくといいと思います。」
このように観点を限定する枕詞を付けることで、自分の発言は「ある特定の観点に絞った場合の主張である」ということが、相手に伝わりやすくなります。
そのため、相手にとっても「その観点でいえば確かにそうだね」などと、納得しやすい表現であるといえます。
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人間は感情の動物であることを念頭におこう
人間は、感情の動物です。
だからこそ、好感をもてる人の話は聞くけれど、好感がもてない人の話はどうしても批判的に聞いてしまいます。
どんなに的を射た意見であっても、口をとんがらせて攻撃的に言われたり、言い回しが嫌味っぽく聞こえたりすると、どうしても反論したくなってしまうのが人間の性です。
ですから、「感情は一旦わきに置いて、論理的に考えましょう」といっても、それは無理な話です。
だからこそ、スムーズに発言したいときや、相手に納得してもらいたいときほど「人間は感情の動物である」ことをとことん理解して、感情に配慮するよう気を付けることが重要になります。
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まとめ 枕詞を使って「会議で発言できない」をへらそう
今回の記事では、会議や打ち合わせで「発言できない…」「発言しづらい…」といった抵抗感を和らげるための枕詞の使い方をお伝えしました。具体的には、以下の3つです。
・枕詞の例①:「間違っていたらすみませんが、」 ・枕詞の例②:「私も〇〇さんの意見に近いのですが…」 ・枕詞の例③:「〇〇の観点で言うと~」「個人的には~」
同じ日本語でも、枕詞をつけるのとつけないのとでは、受け取る側の印象は大きく異なります。ぜひ、自分の意見を伝えるときには、上に挙げた枕詞を活用してみてください。
また、人間は感情の動物であるとお伝えしました。だからこそ、発言するときは出来る限り相手に好印象を与えることが望ましいと言えます。
ぜひ、これから会議や打ち合わせで発言するときには、今回ご紹介した枕詞を使ってみてくださいね。使えそうなものから1つ1つ使ってみるだけでも、みなさんが発言するときの抵抗感が和らぎ、相手の反応も良くなっていくはずです。
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