会議で活用できるビジネススキル

説得力を格段に高める「自己主張スキル」とは?高い人と低い人を徹底比較!

コミュトレ編集部

誰しも自分の「説得力」について、悩んだことがあるのではないでしょうか?

 

たとえば、
「会議のときに上司や上役の人が納得するような意見がいえない」「自分なりに根拠を示して話しているにもかかわらず、腑に落ちない顔をされる」

など。

 

一方で

「あの人が言うと、確かになあと感じる」「あの人がいると議論が円滑に進む」

という、いわゆる説得力が高い人もいるでしょう。

 

仕事で年次を重ねて責任ある立場につくと、関係者と議論して問題解決を推進することが求められます。

そのため、説得力に自信をもっているかどうかは死活問題になっていきますよね。

 

そこで今回は、説得力を格段に高める第1歩として、「自己主張スキル」の特徴を詳しくご紹介していきます。

 

自己主張スキルは、説得力の源となるスキル。自在に駆使すれば、会議やプレゼンで活躍すること間違いなしです!

 

是非この記事を通じて、自己主張スキルに対する理解を深めていきましょう。

 
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自己主張スキルとは何か

自己主張スキルは、日常で発揮される6種類のコミュニケーションスキルの1つです。

 

▼「コミュニケーションスキルとは?」はこちらをご覧ください♪

 
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自己主張スキルは、自分の意見や立場を相手に受け入れてもらえるように主張する能力を指します。

 

自己主張と聞くと、「自己主張が強い」などと少し自己中心的なニュアンスがありますが、専門的にはもう少しニュートラルな「説得力」を指します。

 

自己主張スキルが高い人には、以下のような特徴が観察できます。

【自己主張スキルが高い人の特徴】①自己主張スキルが高い人は、会話の主導権を握って話を進める②自己主張スキルが高い人は、場に流されずに自分の立場を明らかにする③自己主張スキルが高い人は、相手を不快にさせない柔軟性がある④自己主張スキルが高い人は、筋道を立てて発言できる

これら①~④の特徴を兼ね備えていくことで、周囲から「あの人は説得力が高い」と思われるようになります。

 

以下、具体的に見ていきましょう。

   

自己主張スキルが高い人と低い人の差

例として、会議のシーンにおける「自己主張スキルが高いAさん」と「自己主張スキルが低いBさん」の言動をくらべていきましょう。

 

自己主張スキルが高い人は、会話の主導権を握って話を進める

自己主張スキルが高い人は、会話の主導権を握って話を進めていきます。

一方で、自己主張スキルが低い人は、相手に流されがちです。

 

なお、ここでいう「主導権を握る」とは、自分が相手を無視して一方的に話すことではありません。もちろん「自分の意見が正しい」「自分の方が知っている」とマウントをとることでもありません。

 

むしろ、相手の話を聴き、的確に質問して情報を引き出しながら話を進めることを言います。

 

例えば、会議で相手から

「私は、法人向けの営業活動では、技術者と営業マンの2名体制で進めるべきだと思います。というのも、取引先から技術者の話も聞きたいという要望が挙がっているからです」

という意見が挙がったとしましょう。

 

自己主張スキルが高いAさん

Aさん「そうなんですね。取引からの要望というのは、たとえばどういったものですか?相手「例えばX社からは、“商材の専門性が高まってきているので、最新技術の動向についても解説できる人材を手配してもらいたい、とお声をいただいています」Aさん「確かに、商材の専門性は高まってきていますね。とはいえ、技術者を営業にあてると、開発のペースに影響が出るかもしれません。その点についてはどう思われますか?

 

自己主張スキルが低いBさん

Bさん「いや、技術職を営業にあてると、開発のペースに影響が出るかもしれません。なので、慎重に考えたいですね」相手「とはいえ大事なお取引先なので、要望は無視できないと思いますが」

 

両者とも「技術職を営業にあてることには慎重である」ことは同じです。

 

しかし自己主張スキルが低いBさんは、相手に一切質問せずに自己主張をしています。そのため、相手から「ご要望は無視できない」と反発を受けてしまっていますね。

議論の雲行きが少し怪しくなってきました。

 

一方で、自己主張スキルが高いAさんは、自分の意見をいきなり主張せず、まず相手に質問しました。また、相手からの回答に自分の意見を添えて、再度質問を返しました。

 

相手からすれば、Aさんの方が「しっかり話を聴いてくれている」という印象になるでしょう。そのため角が立たず、より議論が深まっていくことでしょう。

 

会話するときに必ずしも相手に同意できないことも多々あるでしょう。

しかし自己主張スキルが高い人は、意見が対立するときでも主導権を握って会話を進めていくことができます。

 

自己主張スキルが高い人は、場に流されずに自分の立場を明らかにする

自己主張スキルが高い人は、場の空気にながされてうやむやにせず、はっきりと自分の立場を示します(当然ながら、言い方は工夫します)。

 

ここでいう主張は、必ずしも「こうすべきだ」という意見だけではありません。

 

「疑問に思っていることをうやむやにせず、その場で明らかにする」という質問も含めて、明らかにしようとします。

 

一方で、自己主張スキルが低い人は、場の空気に流され、聞きたいことや言いたいことをぐっと押し込める傾向にあります。

 

例えば会議で、上司から

「私は、店舗拡大を止めて、むしろオンラインショップの展開に力を入れるべきだと思いますね。オンラインショップだと諸経費は安く済みますし、実店舗と同程度の売上も見込めます。実際に、競合他社Y社は、オンラインショップ開設から3か月くらいで、実店舗の1.2倍の売上を上げたとも聞いています」

と出たとしましょう。

 

自己主張スキルが高いAさん

Aさん「なるほど。そのお話は一理ありますね。ちなみに、競合他社Yは当社と前提が少し異なるように思います。Y社は当社と違って、数年前からSNSを通じて、お客様との関係構築を地道に行っていたそうです。その点はどうお考えでしょうか」

 

自己主張スキルが低いBさん

Bさん「なるほど。一理ありますね。(でも、Y社は当社と違って、数年前からSNSを通じて、お客様との関係構築を地道に行っていたようだからなあ…その点はどう思うんだろう?でも上司が言うんだから、あんまり言うと逆らっているように聞こえそうだし。反論されても面倒だしなあ…)」

 

両者とも、上司の話に対する意見は同じですね。

 

しかし、自己主張スキルが低いBさんは、上司の顔を伺ってしまい、疑問に思っていることを飲み込んでいます。

このように消化不良に陥ると、もやもやが残ってしまい議論に集中できなくなる恐れがあります。

 

一方で自己主張スキルが高いAさんは、相手が仮に上司だったとしても恐れることなく、気になる点を遠慮せずに確認しています

 

その結果、自分の疑問点をその都度解消し、より一層議論に集中していけるでしょう。

 

このように自己主張スキルが高い人は、場の空気に流されず、自分の意見や立場をはっきりと明らかにしていきます。

 

自己主張スキルが高い人は、相手を不快にさせない柔軟性がある

自己主張スキルが高い人は、自分の主張をするときに相手を不快にさせない柔軟性をもっています。

一方で、自己主張スキルが低い人は、相手をイラッとさせる発言をしがちです。

 

自己主張スキルが高いAさん

この提案を全員が実行すれば、確かに業務効率が良くなりそうですね。とはいえ、各担当者にとって不慣れな手順なのが懸念です。貴重な業務時間を割いて丁寧に教えようとすると、かえってコミュニケーションコストがかかるかもしれません。実現性を考慮すると、もう少し考えてみたいですね」

 

自己主張スキルが低いBさん

「この提案、わたしは反対です。なぜかというと、今までやったことがないからです」

 

両者とも、意見の趣旨は「提案に反対である」です。

 

しかし、Bさんの発言は、自分の視点だけで語られているため、やや独りよがりの印象を与えています。

 

一方でAさんの発言は、手の意見に理解を示しつつ、より広く「各担当者の立場」を考えている印象を与えるため、より受け入れられやすくなります。

 

どちらのほうがより和やかな会議になるかは明らかでしょう。

 

このように、自己主張スキルが高い人は、ただ言いたいことをいうだけでなく、相手に受け入れられやすい表現を選ぶ柔軟性をもっています。

そのため、主張はしつつも会議の雰囲気を壊しません。

   

自己主張スキルが高い人は、筋道を立てて発言できる

自己主張スキルが高い人は、単に思いつくままに話すのでなく、筋道を立てながら発言をします。

逆に、自己主張スキルが低い人は筋道があいまいなため、「言っていることは分かるんだけど、なんだか腑に落ちない」という反応をされやすいのです。

 

自己主張スキルが高いAさん

「お客様の購買意欲を高めるためには、ユーザーの声を広告ページに反映させるべきだと思います。実際に、先日競合と比較して当社の商品をご購入されたCさんに購入理由をヒアリングしたところ、ユーザーの体験談が大変参考になったと話されていました。なので、ユーザーの声は購入を後押しする効果があります」

 

自己主張スキルが低いBさん

「お客様の購買意欲を高めるためには、ユーザーの声を広告ページに反映させるべきだと思います。なぜならば、既に使用している人の体験談を知ることで、効果がありそうだと思ってもらえるからです。」

 

どちらも「ユーザーの声は効果的だ」という趣旨の発言ですね。しかし、Aさんの方がより「なるほど」と思ったのではないでしょうか。

 

なぜなら、Bさんの発言には「使用者の体験談が効果的である」といえる根拠が含まれていないからです。

 

それに対して、Aさんの発言では「確かに、使用者の経験談が効果的である」といえる根拠が入っています。

 

このように、自己主張スキルが高い人は、根拠を明確にして筋道を立てながら話すため、受け入れられやすいことが多いのです。

 
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まとめ:説得力を高めるには、相手に配慮する「自己主張スキル」を身につけよう

今回は、説得力をより高めていきたい方に向けて、説得力の源泉となる「自己主張スキル」について解説いたしました。

 

最後に、自己主張スキルが高い人の特徴を再度振り返りましょう。

【自己主張スキルが高い人の特徴】①自己主張スキルが高い人は、会話の主導権を握って話を進める②自己主張スキルが高い人は、場に流されずに自分の立場を明らかにする③自己主張スキルが高い人は、相手を不快にさせない柔軟性がある④自己主張スキルが高い人は、筋道を立てて発言できる

 

ここから見ても分かるように、自己主張スキルが高い人、言い換えれば説得力が高い人とは、一般的に想像されるような「一方的に自分の意見を通そうとする」姿勢とは真逆です。

 

むしろ、相手の話をよく聞いたり、相手に受け入れられやすい言葉を意識的に選んだりしていますよね。

 

このような相手に対する配慮こそが、自己主張スキルの真髄といっても過言ではありません。

 

会議で「相手に委縮してしまい、うまく話せない」という方は意外と多いです。

(弊社無料体験会でもよく頂くお声です)

 

しかし、自己主張スキルを駆使すれば、相手を不快にさせることなく言いづらいことや聞きづらいことをその都度解決していくことができます。

 

その結果、より議論を深めていくことができるばかりでなく、周囲から「あの人がいると議論が円滑に進む」という評判も立ってくるでしょう。

 

そうすれば、人との会話や議論に対して前向きに臨めるようになるはずです。

 

ぜひ、自己主張スキルを身につけて、仕事でよりいっそう活躍していきましょう!

 
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1967年 東京都出身。 東京工科大学機械制御工学科在学中に、輸入商社のスタートアップに参加。 1996年 株式会社コミュニティネット入社。営業所長として、PCソフト及びBTOパソコンの販売、ISP、IP電話代理店など、新規事業を立ち上げる。 1999年 「日本を元気にする会社を創りたい」と株式会社アイソルートを設立(eラーニング製品の開発)。専務取締役として営業、開発、財務の各責任者を歴任。 2004年 同社代表取締役に就任。以降19年間連続黒字と最高売上高更新中。 2007年 新宿区優良企業表彰「経営革新賞」受賞。 2012年 日経トップリーダー「本当に強い中小企業ランキング」全国総合14位、IT業界2位に選出。 2024年 ダイヤモンド社から書籍『話せる、伝わる、結果が出る!コミュトレ』を発売し、紀伊國屋書店ビジネス書第1位、Amazonセールス営業本第1位を獲得。

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