会議で活用できるビジネススキル

説得力(自己主張スキル)を高める2つの方法

コミュトレ編集部

以前の記事では、説得力の源として「自己主張スキル」についてご紹介しました。

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【おさらい①】自己主張スキルとは

自己主張スキルは、自分の意見や立場を相手に受け入れてもらえるように主張する能力を指します。

 

自己主張スキルを向上させていけば、説得力を高めることができます。

そこで本記事では、自己主張スキルを向上させるために有効な方法を2つご紹介します。

 

●自己主張スキルの向上法①:裏付けとなる事実を探す●自己主張スキルの向上法②:理由を2つ以上探す癖をつける

どれも「これだけは是非押さえてほしい」というものばかり。

 

是非、明日からの仕事に役立てていってくださいね。

   
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前提:「意見がない」のではなく「伝えようと思うレベル」になっていないだけ

コミュトレにお越しいただくお客様の中には、ときどき「自分には意見がない」とおっしゃる方がいます。

 

しかし実はどんな人でも、質問されると瞬時に回答を考えようとしているのです。

 

例えば、「どうしたら売上をもっと上げられるか?」と聞かれたら、「値段を上げる?」「営業マンの数を増やす?」といったようなアイディアは、ほぼ無意識的に浮かぶのではないでしょうか。

 

つまり私たちは、質問された時点で自分なりの回答(意見)をもとうとしているのです。

 

ただし、それでも「意見がない」ように感じるのであれば、実は本気で伝えたいと思っていない、と考えているパターンが少なくありません。

 

そのため、説得力を高めるときに考えるべき課題は、「意見をもとうとする」ことそのもののではなく、本気で伝えようと思えるレベルまでいかに昇華させるか?なのです。

 

説得力の向上法①:裏付けとなる事実を探す

まずは、何かを話すときは常に、裏付けとなる事実(=根拠)を探しましょう。

 

私たちが何かの主張を聴いて「なるほど」と感じるとき、実は結論そのものに納得しているわけではありません。そうではなく、その結論に至った筋道、つまり根拠になっている「事実」に鋭さを感じるのです。

 

例を挙げましょう。

コミュトレスタッフはよく「顧客満足度を上げるための作戦会議」を開きます。

 

そこで、以下のような発言をしたらどうでしょうか。
「学習意欲を高めるためには、受講生に成果報告してもらう場を定期的に設けるべきだと思います。なぜならば、具体的な実践事例を知ることで、自分に生かすためのヒントを得られると思うからです。」

 

下線部は一見もっともらしく表現されていますが、事実ではなく全てその人の推測です。なので、結論が正しいかどうかの判断ができません。つまり、言っても言わなくても大差ない。厳しいことを言えば、情報としての価値はゼロです。

 

こうなると「ほんとに?それはあなたの思い込みじゃないの?」と言われてもグウの音も出ません。

 

では、同じ結論を、このように根拠を付けて話したらいかがでしょうか?
「学習意欲を高めるためには、受講生に成果報告してもらう場を定期的に設けるべきだと思います。なぜならば、成長を実感している受講生A氏にその理由を聞いたところ、他の人の活用事例を積極的に聞くことでヒントを得られた、と話していたからです。なので、今回はその声を取り入れてみました。

 

実行したら本当に結論通りになるかどうかは別として、後者のほうが「事実に基づいて考えている」と感じませんでしたか。

出典:説得力のある人がやっている話し方の工夫

 

裏付けとなる事実が見つかれば、自然と自分の意見に確信がもてるようになります。

確信がもてると、人に伝えたくなります。

 

そのため、常に自分の意見に対する裏付けを探すようにしましょう。

 

説得力の向上法②:理由を2つ以上探す癖をつける

自己主張スキルを高まめるもう1つの方法は、理由を2つ以上(できれば3つ)探すこと。

 

相手にしっかり理解してもらううえで最も重要なのは、理由がはっきりしているということ。

「なるほど、そうなんですね」と思ってもらうことがポイントです。

 

そのためには、ぱっと思いついた理由だけで話すのではなく、一歩立ち止まって「もう一つの理由はないか?」と考えてみましょう。

 

理由の数が増えると、反論に強くなります。

 

事実が1つだけだと、
「その事実がそもそも特殊なケースだとしたら、再現性が低いのでは?」
「他の事実の方が、実はもっと影響が大きいのでは?」
というツッコミによって、いとも簡単に論破されてしまいがちです。

 

一方、以下のように複数の観点から事実を並べたらどうでしょうか。
「学習意欲を高めるためには、受講生に成果報告してもらう場を定期的に設けるべきだと思います。なぜならば、1.【受講生の経験という観点】
成長を実感している受講生A氏にその理由を聞いたところ、他の人の活用事例を積極的に聞くことでヒントを得られた、と話していたからです。
2.【自分自身の経験という観点】
私自身も朝礼スピーチで、仕事での成功経験を同僚が話しているのを聞くと、自分も頑張ろうと思えてきます。
3.【人間の習性という観点】
しかも、人間には「自分で話した言葉が自分自身に作用する」という習性があります。実際、友人に悩みを打ち明けているうちにだんだん頭が整理されてきて、解決方法が思い浮かんだりしますよね。なので、自分の成功経験を話すことでより気づきを得られるかと思います。

出典:説得力のある人がやっている話し方の工夫

 

また、理由を複数考えるようにするだけで、自然と深く考えることができます。

実際、理由が2つ以上言えないときは、検討不足である可能性が高いです。

 

理由が複数言えるということは、それだけ様々な角度から検討しているということなので、自分の意見にも自信をもてるようになります。

その自信は、そのまま説得力の高さに直結します。

 

まとめ:自己主張スキルを無理なく向上させよう!

今回は、自己主張スキルを向上するうえで有効な方法を2つ厳選してお伝えしました。

 

まず押さえていただきたいのは、だれしも意見は瞬時にもっている、ということ。

【前提】「意見がない」のではなく「伝えようと思うレベル」になっていないだけ

 

なんとなくの意見を「人に伝えたい」と思うレベルまでブラッシュアップさせることがポイントです。

 

そのためには、以下2つを日常生活の中で意識しましょう。

●自己主張スキルの向上法①:裏付けとなる事実を探す
●自己主張スキルの向上法②:理由を2つ以上探す癖をつける

 

どれも、実践していただければ、主張するときのプレッシャーが軽減され、どんどん話せるようになります。

その結果「自分の言いたいことが伝わった!」「相手に納得してもらえるようになった!」という成功経験も増えていきます。

 

是非、自己主張スキルを磨く第1歩として取り組んでみてくださいね。

 
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1967年 東京都出身。 東京工科大学機械制御工学科在学中に、輸入商社のスタートアップに参加。 1996年 株式会社コミュニティネット入社。営業所長として、PCソフト及びBTOパソコンの販売、ISP、IP電話代理店など、新規事業を立ち上げる。 1999年 「日本を元気にする会社を創りたい」と株式会社アイソルートを設立(eラーニング製品の開発)。専務取締役として営業、開発、財務の各責任者を歴任。 2004年 同社代表取締役に就任。以降19年間連続黒字と最高売上高更新中。 2007年 新宿区優良企業表彰「経営革新賞」受賞。 2012年 日経トップリーダー「本当に強い中小企業ランキング」全国総合14位、IT業界2位に選出。 2024年 ダイヤモンド社から書籍『話せる、伝わる、結果が出る!コミュトレ』を発売し、紀伊國屋書店ビジネス書第1位、Amazonセールス営業本第1位を獲得。

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