「人前で話すと緊張してしまう」…こんなご経験はありませんか?実は、こういったコンプレックスを感じている方は、少なくありません。では、なぜわたしたちは人前で話すときに、過度に緊張してしまうのでしょうか。
その4つの原因とは、「周囲からの評価を気にし過ぎてしまう」、「自分の話に自信がもてない」、「過去の失敗経験を思い出してしまう」、「場慣れしていない」というものです。
この記事では、コミュトレのカリキュラムをもとに、緊張の原因を明らかにしていきます。
緊張は「得体の知れない、コントロールできないものだ」と考えるのではなく、緊張の原因を理解することで、落ち着いて対応できるようにしていきましょう。
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目次
【緊張の原因①】周囲からの評価を気にし過ぎてしまう
わたしたちが人前で話すときに緊張してしまう原因の1つ目は「周囲からの評価を気にし過ぎてしまう」ことにあります。
社会心理学において、スピーチにおける「緊張」は「社会的評価場面として、他者を意識してしまうことに由来する」(有光興記「『あがり』のしろうと理論 : 『あがり』喚起状況と原因帰属の関係」2001年)と言われています。つまり、聞き手から「どう見られているか」を気にし過ぎてしまうことで緊張が生まれるのです。あなたにも、心当たりがあるのではないでしょうか。
上司や同僚、お客様の前で話すことは、まさに、「社会的評価場面」にさらされている状況です。「自分を良く見せたい」、「できない人だと思われたくない」と思う気持ちが、過度な緊張を引き起こしています。
特に人前で話す場面では、聞き手の視線が自分に集中するため、わたしたちは余計に「どう見られているか」を気にし過ぎてしまう傾向にあります。
実際のところ、聞き手は、そこまで意識して発表者を評価しようと思っていないこともあります。しかし、一度「しっかり話さなければ」、「失敗しないようにしなければ」、「本当にこれでいいのだろうか」などと考え始めると、緊張がより強くなってしまいます。
このように、周囲から「どう見られているか」という評価を過度に気にすると、意識が自分に向いてしまい、わたしたちは余計に緊張してしまうのです。
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【緊張の原因②】自分の話に自信がもてない
緊張の原因の2つ目は、「自分の話に自信がもてない」ということです。
あなたも、ここ数か月の間で、自分が強く緊張したときのことを思い返してみてください。そのときの自分の話には、自信がもてていたでしょうか。思い返せば、「これでいいのかな?」、「ちゃんと伝わっているかな?」などと、自分の話に漠然とした不安を感じながら話していたのではないでしょうか。
わたしたち人間は、自分が自信をもっている話をするときほど堂々と話すことができます。逆に、内容に自信のない話をするときほど緊張してしまう傾向にあります。
たとえば、あなたがスピーチの前に、自分の伝えたい内容を整理して、「今日のスピーチで自分の伝えたいことを一言でまとめると、ズバリこういうことだ!」、「具体的なスピーチの内容として、これとこれを話そう」と、話す内容を明確にしていたとします。さらに、事前に練習を繰り返して、内容が自然と頭に浮かぶようになっている…そんな状態だったら、いざ人前に立ったとしても、自信をもって話せるのではないでしょうか?
逆に、そこまで深く考えず、何となく話の内容を思い浮かべただけの状態でスピーチをするとなると、いざ人前に立ったときに自信をもって話すのは難しいかもしれません。
このように、十分に準備をすれば、自分の話に自信をもって話せる方が多いと思います。その一方で、準備が整わない状態で伝えるとなると、誰しも自信をもって話すのは難しいのではないでしょうか。その場の思い付きで話すとなると、普段からそのテーマについて深く考えている人でない限り、自分の話に明確な自信がもてずに緊張してしまう方が多いはずです。
人は、曖昧な話をするときほど、「これで大丈夫かな?」と不安になります。逆に、その不安があるときには、自分の話に自信をもてるだけの準備ができていない可能性があります。
つまり、わたしたちは、緊張しやすい性格だから緊張してしまうのではありません。自分の話に自信をもてるだけの準備ができていないから、不安を感じているだけ…という可能性が大いにあります。人前で話すときに緊張してしまうのは、決して、わたしたちの性格やタイプに問題があるからではないのです。
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【緊張の原因③】過去の失敗経験を思い出してしまう
緊張してしまう原因の3つ目は「過去の失敗経験を思い出してしまう」ということです。
わたしたちは誰しも、最初から人前で自信をもって話せるわけではありません。「聞き手の反応が思わしくなかった」、「何を話せばいいかわからなくなり、頭が真っ白になってしまった」など、思い出したくない経験は誰にでもあるものです。
つまり、誰もが過去の人生経験の中で少なからず「上手くいかなかった…」という苦い経験をしています。
そのような経験を重ねることで、わたしたちは人前で話す場面になると、無意識にその経験を思い出してしまいます。確かに、失敗した経験がある人であれば誰しも、「また同じ失敗をするんじゃないか」「また同じような反応が返ってくるんじゃないか」と、ついつい考えてしまいますよね。しかし、一度そういう思考に陥ってしまうと、自分が話すべきことに意識を向けられずに、余計に緊張してしまいます。
このように過去の失敗を思い出して緊張してしまうのは、わたしたち人間に「防衛本能」があるからです。
人は、無意識のうちに自分が傷つかないように自分を守ろうとする性質があります。そのため、同じ失敗を繰り返さないように、過去の失敗を必要以上に強く意識するようになるのです。
人前で話す場面でも、わたしたち人間は無意識的に失敗を恐れ、「同じことを繰り返さないようにしよう」という思考が働きます。そうすると、自身を守るために筋肉は硬くなり、血流と呼吸は早くなります。これが緊張状態を引き起こしているのです。
つまり、わたしたちは、自分を守るために過去の失敗を思い出し、「同じ失敗を起こさないようにしよう」と過度に失敗を意識するあまり、余計に緊張してしまう…というわけです。
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【緊張の原因④】場慣れしていない
緊張の原因の4つ目は「場慣れしていない」ということです。
あなたはこれまでに「人前で話す」という経験を、どれほど積んできたでしょうか。「それほど多くない」、もしくは、「ほとんどない」というのが実情ではないでしょうか。
では、学生時代を振り返ってみてください。「学生時代に十分な実践の機会があったから、人前で話すことに慣れている!」という方は、案外少ないのではないかと思います。それ以前に、正しいやり方を教わる機会も、適切なフィードバックを受ける機会も、ほとんど存在しなかったのではないでしょうか。
つまりわたしたちは、人前で話すという経験をしてきた場数が、圧倒的に少ないのです。それが社会に出た途端、当たり前のように人前で話すことが求められるようになります。特に、社会人として人前で話すときは、失敗が許されない状況がほとんどですよね。だからこそ、経験の少ないわたしたちにとっては、より緊張しやすい場となります。
これはいわば、スポーツを始めた人が練習や練習試合を経験せずにいきなり公式戦に出続けるような状況です。人は、初めての物事や経験の少ない物事に対して、不安になったり緊張したりするものです。そもそもわたしたちは、人前で話すことに慣れていないからこそ、緊張や不安を感じていると言えます。そして、それはごく自然なことなのです。
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まとめ:緊張の原因は、決して「個人の性格」ではない
いかがでしたか?ここでは「緊張することは個人の性格の問題ではなく、明確な原因がある」とお伝えしました。具体的には以下の4点です。
【緊張の原因①】周囲からの評価を気にし過ぎてしまう 【緊張の原因②】自分の話に自信がもてない 【緊張の原因③】過去の失敗経験を思い出してしまう 【緊張の原因④】場慣れしていない
これらの原因は、いずれも「今さらどうにもできないもの」「個人の性格の問題」ではありません。それぞれの正しい対処法を知ることで、緊張したときにも落ち着いて対処することができるようになります。対処法は別の記事(人前での緊張は「敵」ではなく「味方」である【”緊張”を正しくとらえよう】)にて紹介いたしますので、ぜひ楽しみにしていてくださいね!
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