前回は、新卒社員の方に押さえていただきたいビジネスコミュニケーション基礎力として、「端的に話す」についてお話いたしました。
本記事では、新卒社員を指導する方におすすめのワンポイントコミュニケーション術をご紹介していきます。
初めて新卒指導をする方、マネジメントする側の方はぜひご覧ください。
第4回のテーマは、新卒社員を指導する側のコミュニケーション術です。
ぜひお楽しみください!
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目次
距離感は「自己開示」で乗り超えられる
新卒社員を指導する方に是非実践していただきたいのが「自己開示」です。
家族の話や、キャリアの話を自分から話してみるということですね。
人間には、返報性の法則が働きます。つまり、自分が受け取った情報と同じレベルの情報を相手に返したくなる習性をもっています。
なので、自分からざっくばらんに話すことで、相手も同じだけ自分のことを話してくれるようになります。
そのため、新卒社員に心を開いて話してもらいたいのであれば、まずは自分から「言いにくいこと」を話すことがポイントです。
では、どのように自己開示をするとよいのでしょうか?次に、実例を見ていきましょう。
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実践!新卒社員に自己開示して打ち解けた例
以前コミュトレに通っていた方で、初めて新人指導についた20代後半の男性の方がいらっしゃいました。
その新卒社員はとても良い人ではあるものの、「どこかまだ距離感があるな…」と感じていたそうです。
会話を盛り上げようと一生懸命こちらから質問しても「まあ、そうですね」と曖昧に返してきたり、すぐ会話が終わってしまったりしたそうなんですね。
なので、彼に「こちらから質問ばかりするのではなくて、自分の話を相手にしてみてください」とアドバイスしたんです。
そこで彼は実際に、自分のキャリアプランについて新卒社員に話してみたそうなんです。
「自分自身はもともと企画の仕事がやりたいから今営業に就いているけど、今後企画ができるように今色々と情報を集めているんだよね」
すると、新卒社員の方も
「実は、私もそうなんです。商品企画系の仕事がしたくて、そのためにまず現場で商品のことを深く理解したいと思ってこの仕事につきました」
と打ち明けてくれたそうです。
「あ、だったら同じだね!であれば、将来のために今の仕事を頑張ろうか」と、お互いにすごく打ち解けられて、指導しやすくなったとのことでした。
このように新卒社員と打ち解けられたきっかけは、指導者である彼が、自分の話を自己開示したためです。
自己開示と聞くと「なんだか難しそうだな」と感じますが、要するにまずは自分から心を開くこと。
相手は鏡と言いますが、相手がこちらに対して打ち解けられていない場合、実はまだ自分から打ち解けられていない可能性があります。
なので、ぜひ自己開示して自分から打ち解けるようにしていきましょう。
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自己開示のコツは「相手から聞きたい情報を自ら開示する」
では、具体的に何を自己開示すればいいのでしょうか。
自己開示のコツは「上司である自分が、部下から聴きたい内容を自己開示する」こと。
部下から聴きたい内容といえば、例えば、以下のようなテーマが当てはまるでしょう。
・仕事の目標・仕事の動機・今抱えている悩み・プライベート(人柄など)
このうち、特に「悩み」についてはとても効果的です。
通常私たち人間は、よほどの相手でない限り自分の悩みなんて相手に打ち明けませんよね。
しかし、上司からすれば「今この部下は何に悩んでいるんだろう」と気になるもの。
ここで、自己開示の出番です。
「実は、自分は昔、仕事で○○について悩んだことがあったんだよね。君の場合はどう?」
と上司が自ら打ち明けられると、
「あっ、この人も自分と同じように悩みをもっていたんだ」と部下に伝わりますよね。
だから打ち解けやすくなっていくのです。
このときの言い回しとして注意したいのは「過去形にする」ということ。
「昔こういう悩みをもっていたんだよね」とすれば、上司としての立ち位置も確保しながら、新卒社員に寄り添えるようになります。
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まとめ:自己開示を使って、自分から心を開こう
今回は、新卒社員の指導者に向けて、「自己開示」をご紹介しました。
他人は自分の鏡。相手に打ち解けてもらうには、まず自分から打ち解けましょう。
そのために是非、「部下から聴きたい情報」を積極的に自己開示してみてください。
また、悩みなど人に言いづらいことを自己開示する場合は、「昔自分はこういう悩みをもっていた」と過去形で伝えると、上司としての立場を示しつつ新卒社員に寄り添えるようになります。
ぜひ使ってみてくださいね!
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