会議は多くの場合、プロジェクトの進捗を確認するための重要な場面ですよね。しかし、うまく進まなかったり、結論が出なかったりすることもしばしばあります。
実は、ファシリテーション技術を身につけることで、会議を効果的に進め、目的を達成することができます。
そこで今回は、コミュトレのディスカッションスキルコースのカリキュラムをもとに、会議を成功に導くファシリテーションのコツをご紹介します。
ぜひやってみてくださいね。
目次
1.会議ファシリテーションのコツ1:話を最後まで聞く
まず、発言は基本的に途中で遮らず最後まで聴きましょう。もし誰かが発言している最中に別の発言が割り込んできた場合も、まずは最後まで聴くようにやんわりと制止します。
なぜかというと、日本語という言語は、一番言いたい結論が文末に置かれている場合も多く、最後まで聴かないと結論を正しく理解することができないからです。また、仮に結論を先に述べていたとしても、理由まで聴かないとその結論に込められたニュアンスを正しく理解することができません。
そのため、発言を途中で遮ると、発言者が「言いたいことを伝えきっていないのに発言を打ち切られた」という印象をもちます。その結果、当然ながら良い感情はもたないでしょう。会議時間の中で1度くらいの遮りなら、議論の雰囲気には大きく影響しないこともありますが、そもそも進行役の認識として「参加者が誰かの発言を途中で遮っても構わない」と認識していると問題といえます。
【講師直伝】実践のコツ
2.会議ファシリテーションのコツ2:1つの質問で聞くテーマは1つに絞る
質問を1つ振る場合、その質問で聞くテーマは1つに限定しましょう。仮に、1つの質問にテーマが複数含まれているとどうなるのでしょうか。以下、事例で確認しましょう。
例:1つの質問のテーマが複数ある場合
×)「コスト削減と人員不足に対して意見がある人はいますか?」
この質問だと、そもそも「コスト削減」について答えればいいのか、それとも「人員不足」について答えればいいのかわからず、回答者を混乱させてしまいます。
この場合は、以下のように質問のテーマをどちらかに絞ると良いでしょう。
△)「人員不足に対して意見がある人はいますか?」
△)「コスト削減に対して意見がある人はいますか?」
この質問をすれば、人員不足にだけ回答すれば良いことがわかるので、質問の焦点がより明確になります。
しかし、この質問表現だとまだ問題があります。そのため、回答者にとってはまだ答えにくいかもしれません。具体的にはどういうことか、次に見ていきましょう。
【講師直伝】実践のコツ
△)「現在行っている、学生向けのインターンシッププログラムについて、どう思いますか?」
〇)「現在行っている、学生向けのインターンシッププログラムについて、どのような問題点があると思いますか?」
ファシリテーションのコツ3:回答の観点を指定する
参加者の回答をさらに効果的に引き出すには、回答の観点を指定するという方法があります。
回答の観点とは、「どのような観点から意見を述べるのか」ということです。たとえば「問題の原因として考えられること」(「原因」という観点)、「とりうる対策(「対策」という観点)」といったような表現が考えられます。
前述の例では「人員不足に対して意見がある人はいますか?」という質問表現がありました。
しかし「人員不足に対する意見」とは、具体的にどんな意見でしょうか。人員不足の「実情」について発言してほしいのか、「人員不足が生じている原因」について意見を出してほしいのか、それとも「人員不足を解消する対策」を求めているのでしょうか。「意見がありますか」という質問表現だと、この3つのうちどの解釈も当てはまりそうです。
このように、「どういう観点で回答すればいいのか」について複数解釈できてしまうと、質問の焦点があいまいになります。その結果、「結局、なにを答えれば良いのか」と混乱させる恐れがあります。また、仮に回答したとしても、質問の意図から外れた回答になってしまう可能性もあります。
そのため、質問するときは回答の観点を指定しましょう。また、そのときは先に述べた「1つの質問テーマ」と併用すると良いでしょう。
<例>
〇)「人員不足を解消するために(質問のテーマ)、どんな対策が考えられますか(「対策」という観点)」
〇)「コストがかさんでいる(質問のテーマ)」原因としてなにが考えられますか?(「原因」という観点)」
このように質問すれば、「何についてどんなことを聞きたいのか」という質問の焦点が明確になっているので、回答を効果的に引き出しやすくなります。
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2.会議のファシリテーションには「正解」がある
今回は、もっと会議をうまくファシリテートしたい方に向けた解決策をご紹介しました。
ファシリテーションは一見「どうすればいいか分からない」と思われがちですが、実は明確な正解があります。
コミュトレでは、ディスカッションスキルコースでファシリテーションについて取り扱っております。気になる方は是非ご覧ください
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