
「PREP法とはどのような方法で、ビジネスシーンでの役割はなんだろう」
「PREP法を活用するメリットやデメリット、練習方法を知りたい」
このように考えている方もいるでしょう。
PREP法は、要点を分かりやすく伝え、相手の理解を深めるために役立つフレームワークです。本記事では、PREP法の基本からビジネスで役立つ具体的な活用シーン、さらには習得するための練習方法まで詳しく解説します。
本記事を読めば、あなたの説明はもっと論理的で分かりやすくなるでしょう。ビジネスでPREP法を使いこなすなら「コミュトレ」がおすすめです。
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目次
PREP法とは?ビジネスでの役割は?
PREP法とは、以下の流れで情報を整理し、相手に分かりやすく伝えるフレームワークです。
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(具体例)
- Point(結論)
結論から伝えることで話の方向性が明確になり、聞き手は全体像をすぐに把握できます。
この構成は、論理的で無駄のない説明を行いたいビジネスシーンにおいて有効です。報告・提案・プレゼンなど、限られた時間の中で要点を端的に伝える場面で真価を発揮します。
また、理由と具体例を添えることで説得力が増し、相手の理解と納得を同時に得られる点も魅力です。PREP法を活用することで自分の思考も整理され、論理的な伝え方が自然に身につきます。
結論から話すコツの詳細はこちらのページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:結論から話すコツ5選! 結論ファーストが求められる理由と練習方法
PREP法をビジネスで活用する4つのメリット
PREP法をビジネスで取り入れると、日々のコミュニケーションにおいて多くの利点があります。具体的には、次の4つのメリットが挙げられます。
- 要点が明確に伝わる
- 短時間で情報を伝えられる
- 主張の説得力が高まる
- 思考を整理する習慣が身につく
それぞれの利点を詳しくみていきましょう。
要点が明確に伝わる
PREP法の最大の利点は、結論を最初に提示することで聞き手が全体像を把握しやすくなる点です。話の軸が明確に定まり、途中で話題がぶれることを防げます。
さらに、理由や具体例を交えることで内容の裏付けが強化され、相手の印象にも残りやすくなります。論理の流れが整理されているため、報告や提案の場で短時間でも的確に意図を伝えられる点がPREP法の強みです。
短時間で情報を伝えられる
PREP法は、先に結論を伝えるため、時間の制約がある場面でも重要な情報を簡潔に伝えられます。前置きを長くせず本題に入れることで、会議やプレゼンの効率を大幅に向上させられます。
また、相手が話の要点を早くつかめるため、集中力の維持にもつながりやすいです。限られた時間で成果を求められる現代のビジネスにおいて、PREP法は非常に有効な手段です。
主張の説得力が高まる
PREP法では、理由と具体例を組み合わせて伝えるため、話の根拠が明確になります。その結果、聞き手は「なぜそう考えるのか」を自然に理解でき、納得感が得られやすいです。
さらに、論理の流れが一貫していることで、交渉や商談のように相手を説得するシーンでも効果を発揮します。根拠を提示することで主張が客観的に裏付けられ、信頼性を高められる点も魅力です。
思考を整理する習慣が身につく
PREP法を意識して話すことで、常に「結論から考える」思考法が自然に身につきます。この習慣が形成されると、論理的な発想力や問題解決力を鍛えられます。
また、情報を整理して伝える癖がつくため、日常業務だけでなくプライベートの場面でも役立つことが多いです。PREP法の繰り返しの活用でアウトプットの精度が高まり、ビジネスでもプライベートでもスムーズなコミュニケーションが可能になります。
PREP法をビジネスで活用する3つのデメリット
PREP法は便利なフレームワークですが、万能ではありません。いくつかのデメリットも存在するため、状況に応じて使い分ける必要があります。注意すべき点は主に以下の3つです。
- 慣れるまで使いこなすのが難しい
- 複雑な内容ではフレームワークに当てはめにくい
- 共感を重視すべきシーンには向いていない
これらの点を理解し、PREP法が持つ能力を最大限に引き出せる場面で活用しましょう。
慣れるまで使いこなすのが難しい
PREP法は型が明確であるため、最初のうちは不自然な話し方になりやすいです。型に当てはめようと意識しすぎると、かえって伝えたい内容がぎこちなくなるおそれがあります。
また、話の流れを意識しすぎるあまり、自然な会話のテンポを損ねる場合もあります。実践の中で少しずつ慣れ、自然な形でPREP法を取り入れることが重要です。
慣れるためには、日常会話や社内報告の場で繰り返し練習を行いましょう。反復を重ねることで、PREP法をスムーズに使いこなせるようになります。
複雑な内容ではフレームワークに当てはめにくい
PREP法はシンプルな構成が特徴ですが、情報量が多く複雑なテーマの場合にはまとめにくくなることがあります。結論を短く言い切れないテーマでは、PREP法の使用に悩むケースも多いでしょう。
特に多様な要素が複雑に絡む議題では、理由や具体例が長くなり、PREP法ではかえって分かりづらくなる場合があります。複雑な内容では、PREP法をベースに柔軟に構成を調整することが大切です。
会議や提案資料などでは、PREP法を補助的な考え方として応用することで、分かりやすさと柔軟性の両立が可能になります。
共感を重視すべきシーンには向いていない
PREP法は論理的な伝え方に優れている一方で、感情的な共感を求める場面では冷たく感じられることがあります。相手との信頼関係を築きたいときには、共感や感情表現を交える工夫が必要です。
特に、相手の気持ちに寄り添う必要があるカウンセリングや面談などでは、PREP法だけに頼らない柔軟な伝え方が求められます。状況に応じて、雑談や感情的なつながりを意識しましょう。
論理と感情のバランスを意識することで、PREP法の弱点を補いながら自然なコミュニケーションを実現できます。
PREP法とビジネスで活用できる他のフレームワークとの違い
PREP法以外にも、ビジネスシーンで活用できるコミュニケーションのフレームワークは存在します。ここでは代表的な「SDS法」と「DESC法」を取り上げ、PREP法との違いを具体的に解説します。
- SDS法|要点・詳細・まとめの3段階で展開する方法
- DESC法|描写・説明・提案・選択の4段階で展開する方法
それぞれのフレームワークが持つ特徴を正しく理解し、目的や状況に合わせて最適な伝え方を選択できるようになりましょう。
SDS法|要点・詳細・まとめの3段階で展開する方法
SDS法は以下の3段階で展開する、シンプルなフレームワークです。
- Summary(要点)
- Details(詳細)
- Summary(要点)
最初に結論を伝え、次に詳細を補足し、最後に再び要点をまとめる構成が特徴です。
この構成により、PREP法よりも短時間で情報を整理して伝えやすくなります。特に、上司への簡単な報告やミーティングの議事説明など、スピーディーな情報共有に適しています。
一方で、SDS法は理由や根拠を深く掘り下げないため、主張の説得力という点ではPREP法のほうが優れているといえるでしょう。また、PREP法は「なぜそう考えるのか」を明示する点で、論理的な印象を与えやすいという強みを持っています。
報告内容の精度を高めたいときは、SDS法とPREP法を組み合わせて活用する方法がおすすめです。
SDS法の活用方法の詳細はこちらのページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
DESC法|描写・説明・提案・選択の4段階で展開する方法
DESC法は以下の4段階で進めるフレームワークです。
- Describe(描写する)
- Express(説明する)
- Suggest(提案する)
- Choose(選択する)
状況を具体的に示し、自分の考えを明確に伝えながら、相手への提案と選択肢を提示します。
DESC法は、相手と意見をすり合わせる必要がある交渉や対人コミュニケーションに向いています。PREP法が論理的な構成を重視するのに対し、DESC法は相手の立場や感情を尊重する点が相違点です。
特に、意見が対立しやすい場面や上司・部下間の意見交換では、DESC法が適しています。自分の主張を通しながらも、相手との信頼関係を保てる点が大きな特徴です。
PREP法とDESC法を状況に応じて使い分けることで、論理性と柔軟性を両立したコミュニケーションが可能になります。
DESC法の活用方法の詳細はこちらのページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:建設的な意見の意味とは? 実践例を用いてプロが伝え方を伝授
PREP法のビジネスでの活用シーンと例文3選
PREP法がビジネスのどのような場面で実際に役立つのか、具体的な活用シーンと例文を3つ紹介します。
- 上司への報告
- 会議やプレゼンテーション
- 就職活動や面接
これらの例文を参考にして、ご自身の業務にPREP法を取り入れてみてください。
上司への報告
PREP法は、上司への業務報告の際に役立ちます。理由や具体例を補足することで、報告内容に説得力を持たせられます。
例えば、次のように伝えると分かりやすいです。
- Point(結論)
結論からお伝えすると、イベントの開催日を当初の予定より1週間後ろ倒しにすることになりました。 - Reason(理由)
会場設備の一部に不具合が見つかり、安全性を確保するための修繕工事が必要になったためです。 - Example(具体例)
設備の故障が発覚し、修理に必要な部品の入手に時間を要しています。最短で明日には部品が到着しますが、遅れた場合は最大で1週間かかると業者から連絡を受けています。 - Point(結論)
最悪のケースを考慮し、イベントの開催を1週間延期する判断をいたしました。
結論を先に述べることで上司は全体の判断をすぐに理解できます。加えて、理由と事例を補足することで、報告の信頼性を高められます。
会議やプレゼンテーション
PREP法は、会議やプレゼンでの発言を整理する際に役立ちます。話の流れを明確にできるため、聞き手が内容を追いやすくなります。
以下は、プレゼンでのPREP法の使用例です。
- Point(結論)
新規プロジェクトの導入は早期に進めるべきです。 - Reason(理由)
競合他社が同様のサービスを展開し始めており、後手に回るとシェアを奪われる可能性があるためです。 - Example(具体例)
実際にA社では昨月から同サービスを導入し、短期間で顧客数を20%増加させています。 - Point(結論)
よって、私たちも速やかに新規プロジェクトを導入することが必要です。
PREP法を用いることで、短時間でも説得力のあるプレゼンが可能になります。論理的な構成が印象に残り、聞き手の信頼を得やすくなるのが特徴です。
就職活動や面接
PREP法は、面接で志望動機や自己PRを伝える際にも便利です。結論を先に述べることで、面接官に意図がすぐ伝わり、印象を残しやすくなります。
また、理由とエピソードを組み合わせることで、熱意や人柄を自然に伝えられます。以下は、自己PRでのPREP法の活用例です。
- Point(結論)
私は貴社の営業職に挑戦したいと考え、半年ほど前から宅建の勉強を始め、知識を積み重ねて参りました。 - Reason(理由)
現在は保険代理店の営業を担当していますが、将来の備えを提案するよりも、お客様が今必要としている住まい探しをサポートし、生活に直結する価値を提供したいと考えたためです。 - Example(具体例)
具体的には、御社の求人内容にある「お客様のライフプランに寄り添った提案」という点に強く共感しました。お客様一人ひとりの状況を深く理解し、信頼関係を築きながら成果を出す仕事に魅力を感じています。 - Point(結論)
以上の理由から、私は御社の営業職に応募いたしました。
PREP法を使うことで、話の流れに一貫性が生まれ、説得力のある自己PRを行えます。結論を繰り返すことで印象を強められる点も、大きなメリットです。
ビジネスで使えるレベルにPREP法を習得する3つの練習方法
PREP法を知識として知っているだけでは意味がありません。ビジネスで自然に使いこなすためには、日々の練習が不可欠です。ここでは、PREP法を習得するための3つの練習方法を紹介します。
- 日常の会話に当てはめて練習する
- 資料やスピーチに積極的に活用する
- アウトプットを書き出して構成を振り返る
簡単なものからで構いませんので、ぜひ実践してみてください。
日常の会話に当てはめて練習する
PREP法を習得する第一歩は、日常の会話で「結論・理由・具体例」を意識して話すことです。家族や同僚との会話の中で少しずつ実践することで、自然な形でPREP法が身につきます。
最初は意識的に構成を考える必要がありますが、慣れてくると無意識でも話の筋道を整理できるようになります。失敗を恐れず繰り返すことが、PREP法を定着させる最短ルートです。
また、日常的に練習することで「話す前に考える」習慣がつき、ビジネスの場でも冷静に伝えられるようになります。
資料やスピーチに積極的に活用する
社内資料やプレゼンなど実務にもPREP法を取り入れましょう。話すだけでなく書く場面でも構成を意識することで、論理的思考がより強化されます。
PREP法を意識してスピーチや資料を作成すると、内容の整理がスムーズになり、聞き手に伝わりやすい文脈を構築可能です。さらに、同僚や上司からのフィードバックを受けることで改善点も明確になります。
場数を踏むことで応用力が身につき、PREP法が適さないシーンの見極めもできるようになるでしょう。実践の中での試行錯誤が、PREP法の習得には大切です。
アウトプットを書き出して構成を振り返る
伝えたい内容を紙やスマートフォンなどのメモに書き出し、構成を目で確認する方法もおすすめの練習方法です。自分の話がPREP法に従った流れになっているかを客観的に見直すことが可能です。
書き出した内容を振り返ることで、どの部分が弱いのか、どこを補足すべきかを明らかにできます。改善点を意識して次の発信に活かすことで、PREP法の完成度を高められます。
アウトプットと振り返りをセットで行うため、PREP法が定着しやすい方法です。
ビジネスコミュニケーション能力を高めるには自分の課題の把握が大切
PREP法をはじめ、ビジネスコミュニケーション能力を高めるには、自分のコミュニケーションの癖や課題の把握が大切です。得意・不得意を客観的に知ることで、より効率よく能力を磨けます。
また、自分を客観的に分析することで、他者とのコミュニケーションでも柔軟な対応ができるようになります。苦手な部分を理解し、適切に対処できるようになることが、信頼されるビジネスパーソンへの第一歩です。
自分自身の現状を把握するためには、コミュニケーション能力診断の活用がおすすめです。
コミュニケーション能力診断の詳細はこちらのページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:コミュニケーション能力診断で、自分の強みと課題を客観的に知ろう
ビジネスでPREP法を使いこなすなら「コミュトレ」がおすすめ!
PREP法は、結論から伝えることでビジネスシーンでの説明を効率化するフレームワークです。メリットとデメリットを理解し、場面に応じて使い分けることが重要になります。
練習と実践を重ねることでPREP法がスキルとして定着し、プレゼンや上司への報告など、さまざまなシーンで論理的な情報伝達が可能になるでしょう。PREP法を使いこなし、ビジネスコミュニケーション能力全体を高めるには、まず自分のコミュニケーション能力の現状を客観的に知ることが大切です。
また、PREP法を含めたビジネスコミュニケーション能力の向上のお悩みは「コミュトレ」にご相談ください。
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