部下・チーム マネジメントで活用できるビジネススキル

リーダーシップとは? マネジメントとの違いや4つの理論、高める方法を解説

コミュトレ編集部

「リーダーシップとは?」

「リーダーシップを高める方法が知りたい」

 

このような疑問をお持ちの方は多いでしょう。

リーダーシップを高める方法は、コミュニケーション能力を身につけ、積極的に自分から仕事を行うことです。

 

本記事では、リーダーシップとリーダーの違いや、どのような種類・タイプがあるのかを紹介します。リーダーシップを高める具体的な方法も解説するので、悩みを抱える方は、ぜひ解決に役立ててください。

 

コミュトレのマネジメントスキルコースでは、リーダーシップを高める方法を実践的に身につけられます。そちらも、ぜひ役立ててください。

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リーダーシップとは?

リーダーシップとは、集団をまとめ目的に向かって導く能力のことです。

本章では、リーダーシップを深く理解するために、以下の4つの観点からリーダーシップを解説します。

  • リーダーシップとマネジメントの違い
  • リーダーシップとリーダーの違い
  • リーダーシップが重要視されている理由
  • リーダーシップの種類

リーダーシップを高めるのに役立つので、ぜひ参考にしてください。

 

リーダーシップとマネジメントの違い

リーダーシップとマネジメントの違いは、組織・チームの管理にあります。リーダーシップが目標のためにメンバーを導く能力であるのに対し、マネジメントは目標のためにメンバーを管理する能力です。

たとえば、スケジュール通りの進捗になるよう仕事を割り振ることが、マネジメント能力にあたります。

リーダーシップに管理能力は求められません。スケジュールを把握して周知し、進んで協力するのがリーダーシップです。

 

リーダーシップとリーダーの違い

リーダーシップは能力、リーダーは役割であり、まったくの別物です。リーダーの役割を果たすための能力の1つが、リーダーシップと考えるとよいでしょう。

そのため、リーダーシップをアピールしたい時に、リーダーの経験だけを述べるのは間違っています。立場や役職に関わらず、チームの目標達成のために、どのような行動・貢献を主体的に行ったのかが大切です。

 

リーダーシップが重要視されている理由

リーダーシップが重要視されている理由は、1人のリーダーだけでは、従業員の協力関係を構築できなくなったためです。

近年は、企業を取り巻く事業環境の変化は早くなり、協力しなければ乗り越えられない難局が増えています。しかし、従業員の価値観は多様化しており、一致団結が難しくなっています。

リーダーが強力なリーダーシップを持っていても、1人では束ねることができません。

そのため、多くの企業が「従業員全員にリーダーシップが必要である」と、リーダーシップを重要視しています。

「リーダーになる気がないから」「新人だから」と考える方にも、これからの時代はリーダーシップが必要です。

 

リーダーシップの種類

リーダーシップは人それぞれの性質によって、いくつもの種類があります。

ここでは、近年になって注目されてきている3つのリーダーシップの概要と、それぞれの長所・短所を紹介します。

 

オーセンティックリーダーシップ

オーセンティックリーダーシップは、リーダーの価値観や考え方を尊重するタイプのリーダーシップです。

高い倫理観・道徳観を持つのも特徴で、メンバーと本音で向き合いながら信頼関係を築き、メンバーの個性をいかに発揮させるかを考え行動します。

多様性のある組織の形成に役立ち、変化が激しい時代にも適応できる点が長所です。

短所としては、意思決定が遅い点が挙げられます。他にも、従業員の満足度が高い状態をキープできるために、成長意欲が薄れる点も短所となるでしょう。

 

サーバントリーダーシップ

サーバントリーダーシップとは、相手に奉仕・支援を行ってから、目標達成に導くタイプのリーダーシップです。

信頼関係が最初に構築できるため、メンバーの主体性や強みを引き出せるのが長所です。自律性が育ち自ら進んで行動する社員が増えれば、真に強い組織が形成されるでしょう。

短所は、リーダーにかかる負担が大きい点です。求められるコミュニケーションスキルだけでも、傾聴力・共感力・観察力や説得力など、多数あります。

実施する場合は、コーチングやメンタリングなどの基礎を学んでからがおすすめです。

 

シェアドリーダーシップ

シェドリーダーシップとは、組織内のメンバー全員がリーダーシップを発揮している状態のことです。リーダーの役割を全員が共有していることから、シェアと呼ばれています。

近年、多くの企業が導入を進めているタイプのリーダーシップです。組織全体が一丸となって進むことや、困難を乗り越えることに役立ちます。

また、他のリーダーシップの短所をカバーできるのも長所です。従業員の成長意欲を高めたり、リーダーの負担を軽減できたりするでしょう。

短所は社員全員に教育が必要なため、コストが高額な点です。

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【タイプ別の特徴】さまざまなリーダーシップ論を紹介

本章では、さらに深くリーダーシップを理解するため、さまざまなリーダーシップ論を紹介します。

  • PM理論|三隅二不二
  • SL理論|ポール・ハーシィ/ケン・ブランチャード
  • マネジメント・システム論|レンシス・リッカート
  • マネジリアル・グリッド論|ロバート・ブレイク/ジェーン・ムートン

特徴も解説するので、リーダーシップを発揮するための役に立ててください。

 

PM理論|三隅二不二

PM理論は心理学者の三隅二不二(みすみじゅうじ)氏が提唱した理論です。リーダーの行動をP(パフォーマンス)と、M(メンテナンス)の強弱をもとに、以下の4つに分類します。

  • PM:理想の状態。
  • Pm:人間関係に気を配れていない。
  • pM:成果に目が向いていない。
  • pm:存在意義がないケースが多く、改善が必要。

目標設定や部下への適切な対応ができていれば大文字の「P」を入れ、できていなければ小文字の「p」を用います。同様に、「M」と「m」は、組織内の人間関係を良好に保てているかで判断します。

リーダーの行動に対する課題がわかるでしょう。

 

SL理論|ポール・ハーシィ/ケン・ブランチャード

SL理論は、米国の行動学者ハーシィ氏と作家のブランチャード氏が提唱したリーダーシップ論です。

リーダーがメンバーにあわせて、以下の4つの接し方を使い分けると、組織が活性化すると述べています。

スタイル 向いている相手 具体的な接し方
指示型 新入社員 業務を具体的に指示し、人間関係の構築よりも仕事の達成度を優先する。
説得型 若手社員 同意を得ながら目標達成を一緒に目指す。
参加型 中堅社員 仕事の達成度よりも人間関係を重視し、意見を積極的に取り入れる。
委任型 ベテラン社員 責任も含めて仕事の成果を一任する。

意識するだけでも対応は変わります。ぜひ取り入れてみてください。

 

マネジメント・システム論|レンシス・リッカート

調査研究所所長のリッカートが確立した、マネジメント・システム論では、リーダーシップの違いによる組織の形を以下の4つに分類します。

組織の形 方向性 部下への信頼 部下の動機
民主主義型 人間関係重視 全面的に信頼する 全面的な参画と評価
参画協調型 人間関係と成果を同程度重視 信頼が高い ある程度の参画と懲罰
温情・専制型 成果主義 信頼するが恩着せがましい 懲罰や報酬のほのめかし
権威主義・専制型 絶対的な成果主義 信頼しない 懲罰や恐怖、脅迫

このうち、高い業績を達成できるのは民主主義型です。リーダーとメンバーの間に深い信頼関係が構築でき、組織全体のモチベーションを引き上げられます。

マネジリアル・グリッド論|ロバート・ブレイク/ジェーン・ムートン

マネジリアル・グリッド論とは、ブレイクとムートンが共同提唱した、リーダーシップ論です。

リーダーのメンバーへの関心度と業務への関心度を、それぞれ1~9段階で評価してリーダーシップのタイプを割り出します。

  • 9型(理想形)
  • 1型(仕事中心型)
  • 9型(人間中心型)
  • 5型(中庸型)
  • 1型(消極型)

リーダーの主観的な分析のみで、リーダーシップのタイプが割り出せます。しかし、客観的な視点や実際の業績を考慮していないため、実態と異なることもあります。

活用する際は部下の意見や、目標達成率を考慮するのがおすすめです。

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リーダーシップを高める3つの方法

本章では、リーダーシップを高める3つの方法を紹介します。

  • コミュニケーション能力を身に付ける
  • 積極的に自分から仕事を進める
  • 目標達成を第一に考える

リーダーを務める方もそうでない方も、リーダーシップを高めるために、ぜひお読みください。

 

コミュニケーション能力を身に付ける

リーダーシップを高める方法として、コミュニケーション能力を身につけることが挙げられます。

コミュニケーションによって、報連相の徹底やモチベーションアップが図れ、業務が円滑に進むためです。

「メンバーがリーダーに話しかけられない」「組織やメンバーが抱える問題にリーダーが気づけない」などの問題がある場合は、コミュニケーション能力が足りていない可能性があります。

傾聴力や提案力など、リーダーシップに必要なコミュニケーション能力を、身につけましょう。

 

積極的に自分から仕事を進める

積極的に自分から仕事を進めることも、リーダーシップを高める方法です。リーダーシップとは、チームの目標達成のために、行動・貢献を主体的に行うことで発揮されます。

リーダーになると自動的に発揮されるものではありません。進んで行動しないリーダーに、ついて行く部下はいないでしょう。

また、リーダーでない方でも積極的に仕事を進めることで、リーダーシップを発揮できます。

業務やメンバーの悩み・不安へのフォローを、自分から行ってみてください。

 

目標達成を第一に考える

リーダーシップを高める方法として、目標達成を第一に考えることも挙げられます。リーダーシップを高める以下の3つが、自然と行えるためです。

  • 迅速な意思決定
  • 速やかな課題の発見と対応
  • すべき行動を認識し、部下にも役割を与える

これらの行動ができると、周囲から「リーダーシップがある」と評価されます。

また、目標達成を第一に考えるには、正確で具体的な目標設定が大切です。SMARTなどのフレームワークを用いて、数値で表せる目標を設定しておきましょう。

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リーダーシップに関する心に響く名言3選

本章では、リーダーシップに関する心に響く、以下の3つの名言を紹介します。

  • リーダーは尊敬されるが、必ずしも好かれるとは限らない
  • リーダーシップは地位ではなく、行動である
  • 組織はリーダーの力量以上には伸びない

リーダーシップに関して悩みがある方は、ぜひお読みください。

 

リーダーは尊敬されるが、必ずしも好かれるとは限らない

マネジメントの父とも呼ばれる、ピーター・ドラッカー氏の名言です。

リーダーとは、フォロワーに対して正しいことをさせる人です。模範例として正しいことを示す必要はありますが、人気者を目指してはいけません

部下から親愛の情を示されなくとも、気にする必要はないでしょう。

 

リーダーシップは地位ではなく、行動である

アメリカ放送会社の会長である、ドナルド・マクギャノン氏の名言です。

リーダーシップはリーダーになれば発揮されるものではなく、行動がともなわなければいけません

リーダーシップに悩むリーダーの方は、自分の行動を見直すきっかけにしてみてください。

 

組織はリーダーの力量以上には伸びない

プロ野球の名選手であり名監督でもある、野村克也氏の名言です。

選手は監督をよく見ており、責任を押しつけたり自分のミスに甘かったりすると、誰もついて来なくなります

組織の成長が感じられない場合は、自分が向上心を忘れず努力をしているかを、確認してみましょう。

 

まとめ|仕事で成功するためにはリーダーシップが重要

コミュトレ

本記事では、リーダーシップが重視されている理由や種類、リーダーシップを高める方法を解説してきました。

仕事で成功したい方は、自分の立場に関わらずリーダーシップを身につけましょうその際には、コミュニケーション能力のトレーニングが、実践しやすく効果も高いのでおすすめです。

コミュトレ」の無料診断セミナーでは、コミュニケーション能力の強み・課題と、それに合わせたトレーニング方法がわかります。

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1967年 東京都出身。 東京工科大学機械制御工学科在学中に、輸入商社のスタートアップに参加。 1996年 株式会社コミュニティネット入社。営業所長として、PCソフト及びBTOパソコンの販売、ISP、IP電話代理店など、新規事業を立ち上げる。 1999年 「日本を元気にする会社を創りたい」と株式会社アイソルートを設立(eラーニング製品の開発)。専務取締役として営業、開発、財務の各責任者を歴任。 2004年 同社代表取締役に就任。以降19年間連続黒字と最高売上高更新中。 2007年 新宿区優良企業表彰「経営革新賞」受賞。 2012年 日経トップリーダー「本当に強い中小企業ランキング」全国総合14位、IT業界2位に選出。 2024年 ダイヤモンド社から書籍『話せる、伝わる、結果が出る!コミュトレ』を発売し、紀伊國屋書店ビジネス書第1位、Amazonセールス営業本第1位を獲得。

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