こんにちは!冬木です。
今でこそ私はコミュニケーションの学習をサポートする仕事をしていますが、仕事をしていて「自分はコミュニケーションが苦手なのかもしれない」と、ふと思うことが何度もありました。
例えば、
・同じ内容を聞いても、他の人は理解していることなのに、自分だけ理解できていないとき。
・人にプレゼンしている最中に、的確な言葉が出てこなくて頭が真っ白になったとき。
あれ?周りの人は普通にできているのに、なんで自分だけできないの?そう思った私は、まるで真っ暗な山道に放り出されたような恐怖を感じたものです。
自分に人として欠陥があるように錯覚した私は、なんとか打開策を得ようと、よく大型書店に行ってはコミュニケーションノウハウ本を累計で20冊以上買って、線を引きながら熱心に読んでいました。たくさん勉強して、なんとか今の自分を変えようとしました。
しかし、今になって断言できるのは、コミュニケーション能力というものの性質を考えると、ノウハウ本を読んで自分を変えるというアプローチだけでは不十分であるということです。
そこで今回は、円滑なコミュニケーションの特徴を通じて、コミュニケーション能力を本当に高めていくための方法をお伝えしていきます。
コミュニケーション能力は、正しく学習すれば必ず向上していきます。もし今現在「コミュニケーションが苦手」だと思っていても、それは決して自分の才能や性格の問題ではなく、単にアプローチの仕方の問題であると知っていただけると嬉しいです。
※本記事で使う「本」という言葉は、「コミュニケーションのノウハウを解説する本」と定義して話を進めていきます。
💭 コミュニケーションへの苦手意識がある方は、こちらの記事もご覧ください
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目次
円滑なコミュニケーションには「摩擦を解消するバランス感覚」が必要
まず前提として、そもそも円滑でストレスの少ないコミュニケーションをとるためには、何が必要なのでしょうか?それを考えるために、逆説的にそもそもなぜコミュニケーションがとりづらいのかを考えましょう。
コミュニケーションがとりづらい理由を端的に暴露すると、ひとえに接する相手を選べないからです。
友人関係であれば、自分とウマが合わない人とは距離を置くことができますが、仕事だとそうはいきません。会社の人員配置は、個人の感情よりも「適材適所であるか」を重視します。なので、上司も同僚・後輩も、自分の意志によって選択することはできませんよね(まあ、異動や転職という手段はありますが)。
だからこそ、価値観・タイプが合わない、温度感が違うといったような、感覚のズレや摩擦が当たり前のように生じます。たとえば「行動よりも先に戦略を考えることが重要だと考える上司」と「ざっくり考えつつも、とりあえず行動してみないとわからないと考える部下」の組み合わせなどはその最たる例ですね。
そのうえ、転職や異動などがない限りその摩擦に晒され続けなければいけません。
しかしながら私たち社会人は、学生のころに「摩擦を解消する」ためのコミュニケーションの仕方を教わっていません。だからこそ、社会人になって摩擦に直面したときに、どうしていいか分からずに途方に暮れてしまうのです。
「嫌われる勇気」という本が一時期流行りましたが、摩擦が生じると私たちは相手の顔色を窺ってしまい、波風を立てないようについ自分の意見を押し殺してしまいがちです。あるいは、炎上したSNSによく見られるように、相手の感情を度外視して一方的に自分の意見をぶつける人もある一定数存在します。
両者は両極端に位置しますが、「相手に合わせてバランスをとれていない」という意味では、本質的に同じです。
このように、本来バランス感覚が非常に重要にも関わらず、学校教育でそれを鍛える訓練がほとんどなかった、というのがコミュニケーションの取りづらさを助長している一因です。
逆を言えば、コミュニケーションの場をお互いストレスなく円滑に回すためには、摩擦を解消するバランス感覚を鍛えればよいのです。
ここでいう「バランス感覚」をより正確に表現するならば、力加減をコントロールしながらキャッチボールを続けるようなイメージです。それができればコミュニケーションを間違いなく円滑に進められますし、むしろその会話を楽しむことができますよね。
コミュニケーション能力は「スポーツ」と同じ
先に挙げた「バランス感覚」を鍛えるうえでまず持っていただきたい認識は、コミュニケーション能力はスポーツと同じである、ということです。
どんなスポーツであれ、試合に勝つための武器のひとつは「状況に合わせてバランスよく技能を使う力」ですよね。たとえばサッカーの試合で、敵の包囲網をかいくぐって確実に味方にボールをパスするときには、ボールに対する適切な力加減が必要です。ゴルフの試合にしても、飛距離を伸ばすためには、ゴルフクラブがボールに当たる瞬間は絶妙に力を抜くことが必要です。
では、そのようなバランス感覚を磨くためにスポーツ選手は何をしているのかというと、当たり前ですが「実際に体を動かして練習」しています。その過程を通じて、言葉では表現できないバランス感覚を身体に覚えこませていますよね。
一方で、どれほど熱心にサッカーの戦術やテクニックに関する本を読み漁っても、ボールを使って練習する量が絶対的に不足していると、残念ながら上達は望めません。これはサッカーに限った話ではなく、ゴルフでも車の運転でも同様ですよね。
同じ話は、コミュニケーション能力にも当てはまります。
過去の私が20冊以上ものコミュニケーションノウハウ本を一生懸命読んでもなかなか変わらなかった最大の理由は「実際に使っていないから」でした。練習量が圧倒的に不足していたのです。その結果、ノウハウを使うバランス感覚がいつまでたってもつかめず、知識だけは知っているといういわゆる「頭デッカチ」に、私はなってしまったのです。
そうならないために、まず認識すべきは「コミュニケーションはスポーツと同じように、バランス感覚を身体に覚えさせることが必要」ということでした。
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コミュニケーションは、訓練量を増やすことで上達できる
私は、本来の自分を「内向的な人間で口下手である」と自己分析していましたが、それは大きな勘違いだということをだんだん理解するようになりました。単純に、「わかりやすく、魅力的に話すコツ」の訓練量が足りないからというのが大きな原因だったのです。
それを知ってからは、自分が講義を行うときに使う講師台本を、意図的に何度も繰り返し話すことで、プレゼンテーションの練習量を増やしました。
毎週必ず2時間、40~50人の受講生を相手に講義(私にとっては本番試合です)を行ったことに加え、1日平均で1時間は台本を練り直しながらロープレするという行動を行いました。
その結果、講義点数(※受講生からの講義満足度を計る指標のこと)が最初は70点台と最低ランクでしたが、1年後には80点台後半~90点台と、マネージャーと同等レベルの結果を出せるようになりました。
また、講義についても、最初は台本に書いてある内容をそのまま話すのが精いっぱいでした(当時の受講生の方には大変申し訳なかったです…!)。しかし、練習量を増やしていくうちに口が慣れてきて、話の順番を入れ替えたり、相手に合わせた例え話に差し替えたり、相手を見ながら「あるあるネタ」を入れて、笑いを起こすこともできるようになっていきました。
このような回り道をした私だからこそお伝えしたいのが、「訓練量をつめば必ず上達する」ということなのです。今回はたまたま「人前でのプレゼン(講義)」という文脈を例に出しましたが、上司に対する報告や、取引先との商談、会議での発言など、摩擦が発生しうる全てのコミュニケーションに共通して言えることです。
なお、ここで改めて強調しておきたいのが、本を読むことは、決して無駄ではないという点です。ノウハウを知らないよりも知っていたほうが実践の精度が上がるのは当然です。ただし、読んだだけでは何も変わらないという真理も、同時に肝に銘じておきたいものです。
コミュニケーションは「摩擦=うまくいかない」が前提です。その中でも上手に相手と会話のキャッチボールを続けるために、ノウハウの学習だけではなく実践量を増やしていきましょう!
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まとめ
今回は「本を読むだけではコミュニケーション能力が身につかない理由」について、円滑なコミュニケーションの特徴を通してお伝えしました。
その要点はこちらです。
・コミュニケーションは「摩擦が生じる=うまくいかない」のが大前提である
・円滑にコミュニケーションをとるためには、摩擦を解消するバランス感覚をもち、スポーツと同じように鍛えていけばよい
・ノウハウ本を読むと同時に、コミュニケーションの訓練量を増やすことで、バランス感覚は養われる
本を読んでコミュニケーション能力を高めようと思っている向上心の高い方にこそ、ぜひ意識していただけたらと思います。
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