ビジネススキル基礎

【注】事後報告と事前報告は別物です!

横田 夢

こんにちは。

今回は、事後報告への理解を深めていきます!

 

上司に報告したときに、

「事後じゃ遅いよ、それは先に言ってもらわないと」と言われたり、

逆に事前に報告したときに、「ああ、はいはい。それは終わってからでもいいけどね」と言われたりすると、

報告する立場としてはどうすれば良いのか迷ってしまいますよね。

 

そこで、今回は「事後報告」を理解するために、「事前報告」との違いを一緒に確認していきましょう!

   
お役立ち資料ダウンロード
職業別に求められる コミュニケーション能力

事後報告とは「仕事が終わった後に行う報告のこと」

報告とは?

指示された仕事の経過や結果を上司に知らせること」です。

 

仕事は自分1人で行うものではないこと、部下の仕事の責任は上司にあることを踏まえると、報告は『任意』ではなく『義務』、つまり「やらなければならない」ことです。

 

事後報告というのは、指示された仕事が終わった後に行う報告のことをいいます。

それに対して、事前報告というのは、その仕事が終わる前に報告することです。

   

ここで1つ皆さんにお伝えしておきたい大切なポイントがあります!

 

ポイント:「上司は部下の仕事の進捗状況によって、仕事の進め方を変更する可能性がある」

 

例えば、〇遅れている場合・「遅れているんだね。私も手伝うから、期限に間に合うように進めていこう」・「そうか、このままでは納期に間に合わないかもしれないね。ちょうど先輩社員のAさんの仕事が今日完了する予定だから、Aさんに手伝ってもらい、納期までに仕事を終わらせよう」〇順調に進んでいる場合「順調だね。そうしたら、念のために~~も確認しておいてもらえるかな」〇既に終えている場合「早かったね。素晴らしい。じゃあ、次はこの仕事を頼むよ」

 

このように、上司は部下の仕事の進捗状況に合わせて、最適な指示を行い、仕事を進めるのです

 

このポイントを押さえておけば、報告は「時間のあるときに行えばよい」のではなく、「タイミング良く行う」ことが重要だということがわかります。

 

よくコミュトレ受講生の中で、管理職をしている方から伺う不満として、「部下から報告がない」というものがあります。

この実態は、部下自身が適切に報告をしていると考えていても、上司が報告して欲しいと思うタイミングとずれているのです。

 

では、部下はどのようなタイミングで、どのような内容の報告をすれば良いのでしょうか。

このあと、その部分を見ていきましょう!

 
関連記事

💭 上手な報告の伝え方は、こちらの記事をチェック!

上司から感心される部下vsウンザリさせる部下|報連相にみる5つの違い

   

事後報告で良いのは「緊急性と重要性が低いものだけ」

 

報告というものを、「緊急性」と「重要性」という2つの軸で整理をすると、以下のようになります。

 

   

このようにみると、第1~第3象限(左上・右上・左下)は、事前に報告をするべきであることがわかります。

それに対して、事後の報告でも良いのは、第4象限(右下)に該当するものだけです。

 

つまり、事後報告は事前報告とは違い、とても限定的であることが明らかです。

 

続いて、どのような内容であれば、「緊急性」と「重要性」が低いものとなり、事後報告でも良いのかということを上司の視点から具体的に考えてみましょう!

 

事後報告でも良い場合の3つの条件

〇上司が指示した内容と、実際の仕事の内容が変わっていないこと〇上司が指示したときの期限を守ることができていること〇上司が指示した仕事が、リスクの低いものであること

 

1つ目の条件は、「上司が指示した内容と、実際の仕事の内容が変わっていないこと」です。

上司と部下で同じ認識をもって仕事に取り組んでいる場合は、事後報告でOKです!

上司は、常に「いつまでに、どのようなアウトプットが出てくるか」という想定をしながら、仕事の計画を立てています。

その想定と異なる場合は、計画を見直す必要があるので、早めの報告が必要になりますが、上司の想定通りの仕事が出来る場合は、事後報告で大丈夫です。

 

2つ目の条件は、「上司が指示したときの期限を守ることができていること」です。

仕事は、1人で完結するのではなく、多くの人が関わっています。

従って、1人が遅れを出すと、仕事全体、プロジェクト全体に遅れが生じます。

つまり、仕事において「期限を守る」というのは、最低限の事です

上司は、「期限は守って当然」というスタンスでいますから、期限を守る事が出来る場合は、事後報告でOKです!

 

3つ目の条件は、「上司が指示した仕事が、リスクの低いものであること」です。

そもそも、リスクとは「不確実性」という意味です。

「危険」という認識で捉えられることもありますが、ビジネスにおけるリスクとは多くの場合「不確実性」という意味で使われます。

リスクが低いという事は、確実性が高いと捉えることができます。

つまり、上司の想定外のことが起きる可能性は低いため、事後報告でOKです!

 
関連記事

📚 業務を進める上で疑問やトラブル発生! 上手な相談で、効率よく仕事を進めてみませんか?

上司に評価される効果的な相談のコツ|5つのポイントで確認しよう

上司に相談できない人がおさえるべき3つのポイント

   

まとめ:事後報告は上司の想定内のことだけにしておきましょう。

 

事後報告というのは、支持された仕事が終わった後に行う報告のことをいいます。

それに対して、事前報告というのは、その仕事が終わる前に報告することです。

 

事後報告でも良い場合の条件は以下の3つになります。

〇「上司が指示した内容と、実際の仕事の内容が変わっていないこと」〇「上司が指示したときの期限を守ることができていること」〇「上司が指示した仕事が、リスクの低いものであること」

 

事前報告が必要か事後報告で良いかの判断基準は、「上司の想定内か想定外か」です。

 

上司の想定内で仕事を進めている場合は、事後報告で大丈夫です。

しかし、上司の想定外の事が起こる場合は、事前報告を行うようにしましょう

 

このポイントを抑えておくだけでも、上司の求める適切なタイミングで、報告をする事が出来ます。

 
関連記事
   
無料診断セミナーに申込む

5秒で簡単 コミュトレの資料をダウンロードする

コミュトレ独自のメソッド&トレーニング法を公開
知識のインプットと実践でのアウトプットを繰り返す!
実践形式のビジネススキルスクール|コミュトレ
資料をダウンロードする

1967年 東京都出身。 東京工科大学機械制御工学科在学中に、輸入商社のスタートアップに参加。 1996年 株式会社コミュニティネット入社。営業所長として、PCソフト及びBTOパソコンの販売、ISP、IP電話代理店など、新規事業を立ち上げる。 1999年 「日本を元気にする会社を創りたい」と株式会社アイソルートを設立(eラーニング製品の開発)。専務取締役として営業、開発、財務の各責任者を歴任。 2004年 同社代表取締役に就任。以降19年間連続黒字と最高売上高更新中。 2007年 新宿区優良企業表彰「経営革新賞」受賞。 2012年 日経トップリーダー「本当に強い中小企業ランキング」全国総合14位、IT業界2位に選出。 2024年 ダイヤモンド社から書籍『話せる、伝わる、結果が出る!コミュトレ』を発売し、紀伊國屋書店ビジネス書第1位、Amazonセールス営業本第1位を獲得。

カテゴリー: ビジネススキル基礎
無料セミナーを予約する