コミュトレでは、今のコミュニケーション能力の高さを客観的に把握するために、ビジネスコミュニケーション基礎能力診断を行っています。
ビジネスコミュニケーション基礎能力診断は、「対人コミュニケーション」を専門とする藤本学教授(立命館大学)により開発されたコミュニケーション・スキル尺度【ENDCOREs】に基づいています。
その藤本教授が、2021年9月に新しく『心理学少年: 君はこの世界を生きていく。望もうと、望むまいと』を出版されました。
※本書は、amazon.co.jpでのみ購入可能です。書店ではお求めいただけませんのでご注意ください。
今回は本書をご紹介いたします。
目次
新刊『心理学少年: 君はこの世界を生きていく。望もうと、望むまいと』
この本は、「クレバーに生きるための心理学ガイドブック」というコンセプトに基づいて執筆されました。
・心理学には、より良く生きるための知恵が詰まっている。
・心理学を駆使して、クレバーに生きていこう。
・雑談スタイルなので、気楽な気持ちで読み進めよう。
出典:本書p.02「オープニング 全てのはじまりの前に」より
社会で活躍するために必要な心理学の知識やテクニックを、平易かつ軽快な語り口で紹介しておられます。先にお伝えしたコミュニケーション・スキル尺度【ENDCOREs】も、大変分かりやすく解説しています。
心理学というと「相手の心を読んで、自在に操る術」というイメージをもつ人もいるかもしれません。しかし、長年心理学の研究に携わる藤本教授からいえば、心理学とは「人がより良く生きるための知恵の結晶」なのです。
知らないとつい焦ってしまうことも、心理学の法則を知っていれば落ち着いて適切な行動をとることができます。
たとえば、本書では「スモールステップの法則」が紹介されています。
もしも、理想があまりにも高過ぎるなら、何章にも分かれるステージ制RPGにしてしまえばいい。目標を段階的に設定するということだ【スモールステップの法則】。一足飛びなんて無理だし、じっとうずくまっていても理想には近づけない。
出典:本書p.41より
【スモールステップの法則】を知っていれば、万が一課題に直面したとしても、「人間はいきなり大きなことはできない生き物だから、まずはできるところからやってみよう」と思えますよね。そうすれば、悩んで立ち止まることもぐっと減るでしょう。
このように、これまでなんとなく分かっていたつもりの心理学でも、改めて解説されることで、いざというときの行動指針が明確になっていくことでしょう。
こんな方におすすめです
- ふだんなんとなく生きづらさを感じる社会人の方
- 部下の指導・教育に苦労しているリーダー層
- 子育てに悩んでいるママやパパ
- これから社会にはばたく新社会人
- 目の前の課題に奮闘する全ての社会人
当てはまる方は、是非読んでみてくださいね!
読者に対する想い
自分なりに一生懸命生きようとすると、ときに自分の意図に反して、様々な困難にぶち当たりますよね。物事がうまく進まないと、迷ったり悩んだり、自信をなくしてしまいがち。
そんなとき、自分とどう向き合っていけばよいのか?そして、周囲とどううまく付き合えばよいのか?
本書は、それを考えるヒントを心理学の知見から解説しつつ、読者に寄り添って応援してくれています。
望もうと、望むまいと、君はこの世界を生きていく中で、いくつもの重要なイベントを乗り越えていくことになる。
(略)
君はいつか必ず訪れるエンディングまでの間、なるべく満たされた人生を送るために、奮闘 し続けないといけない。ここまで読んだ時点でお先真っ暗、「自分の人生、もう詰んでいるよ」なんて投げ出さないでほしい。
もう子どもではないけど、まだ社会的にひとり立ちし ているわけでもない。そんな君が、これからの人生をより良く生きていくためのガイドブック、それがこの書だ。決して、自己啓発本ではない。
出典:本書p.05より
まとめ:全ての社会人に1度は読んでほしい1冊です
本書は、これから社会にはばたく学生・新社会人に向けて書くというスタイルになっているので、エッセイ感覚で気軽に読めます。
しかし、その軽快な語り口調とは裏腹に、非常に骨太に構成されています。
なので、全ての社会人に一度は読んでいただきたいもの。
これまでのキャリアや人生経験を思い返しながら読むと、
「あのとき、こうすればよかったんだ」 「だからあのとき、あんなことになってしまったんだ」
と気づくことが多く、目からウロコが落ちるでしょう。
今後人生で遭遇する様々な困難に負けないためのヒントが、この本にふんだんにこめられています。
ぜひお手にとって読んでみて下さい!
著者・藤本学教授について
藤本教授は、立命館大学教育開発推進機構・教授、コーチング心理士です。
対人行動学を専攻し、コミュニケーション・スキル、グループ・ディスカッション、対人関係の機能などに関する基礎的研究を行っています。
基礎から応用まで様々な授業を受け持ってきた関係から心理学の幅広い領域に精通していますが、建前よりも実益、慣習よりも合理性を志向し、モチベーターとしての指導法や協働的なチーム管理を重視しています。
現在は主に医療の質安全の観点から、ノンテクニカルスキルに関する基礎研究とトレーニングプログラムの開発に取り組んでいます。