「コミュニケーション能力が高いなあ」と感じる人は身近にいませんか?
コミュニケーション能力が高い人=仕事ができる人、という印象がありますよね。
しかし「コミュニケーション能力とは何か?」ときかれると、なんとなくは分かるものの具体的に何を指すのかわからない、というお声を聞きます。
そこで本記事では、
- コミュニケーション能力とは何か
- コミュニケーション能力が高い人の特徴
- コミュニケーション能力を構成する6つの基本スキル
- ビジネスシーンで求められる7つの応用スキル
をご紹介します。
ぜひ、あなたのコミュニケーション能力を高める1つの参考にしてみてくださいね。
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目次
コミュニケーション能力とは何か
コミュニケーション能力とは、大きく分けると以下3つの能力で構成されます。
- 自分が伝えたいことを分かりやすく伝える力
- 相手の感情に配慮する力
- 相手の意図やニーズを理解する力(聞く力)
コミュニケーション能力とは何かと考えた時、真っ先にイメージされるのが「伝える力」。
しかし、ビジネスシーンではただ自分の意見を伝えればよいわけではないですよね。
時には上司や他部署を巻き込んで動かすことが求められます。
その際、重要になってくるのは信頼関係。
相手が「この人の話なら聞こう」「この人が言うんだったらついていこう」という気持ちを起こすことがビジネスの成功につながります。
そのためには、人間心理を知り、相手の感情に配慮できることも求められます。
さらに、相手のニーズや意図をくみ取ったうえで、適切な言葉を伝えることができれば、「この人は分かってくれる」と共感してもらえるようになります。
このように、伝える力に加えて、相手の感情に配慮する力・相手の意図を理解する力のすべてが「コミュニケーション能力」といえます。
コミュニケーション能力が高い人の特徴
コミュニケーション能力が高い人と聞くと、多くの方は以下のような人を想像します。
- 弁が立つ、立て板に水のごとく話せる
- だれとでも仲良くなれる
- 明るくて外交的(いわゆる陽キャラ)
しかし、ビジネスで成果を出すうえで求められるのは
- 「この人だったら分かってくれる」という安心感
- 「この人にお願いしたい」「この人についていきたい」という信頼感
ですよね。
言い換えれば、相手が安心して信頼できる人こそ、本当にコミュニケーション能力が高い人といえます。
なので、立て板に水のごとく話せても、相手から「自分が聞きたい話ではない」と思われてしまったら、コミュニケーション能力が高いとはいえません。
逆に、寡黙であっても「この人は分かってくれる」と思われれば、コミュニケーション能力はかなり高いといえます。
実際、弊社内の元トップセールスマンも、あまりおしゃべりが好きなほうではありません。どちらかというと、1人の世界に浸りながら本を読むのが好きなタイプです。それでも、多くのお客様からは「この人と話すと楽しい。この人にサポートしてもらえるのであれば、コミュトレに参加したい」と言われ、圧倒的な成約率をたたき出していました。
このように、ビジネスで周囲から信頼を得て成果を出すコミュニケーション能力は、個人の性格や気質とは全く異次元のものです。
なので、先天的な性格やセンスに関係なく、後天的に身につけられる特殊能力なのです。
コミュニケーション能力を構成する7つの基本スキル
コミュニケーション能力は、6つの基本スキルと7つの応用スキルに分かれます。
6つの基本スキルは、以下の通りです。
- 感情をコントロールする『自己統制スキル』
- 考えを言葉にする『表現力スキル』
- 意図をくみとる『解読力スキル』
- 聞き手の納得を得る『自己主張スキル』
- 相手を尊重する『他者受容』スキル
- 良好な関係を維持する『関係調整スキル』
※ここで解説する基本スキルは、コミュニケーション能力の研究をまとめあげた「ENDCOREモデル」を元にしています。詳しくはこちらをご覧ください。
以下、順に見ていきましょう。
感情をコントロールする『自己統制スキル』
自己統制スキルは、自分の感情や行動をうまくコントロールする能力を指します。
例えば、自分の考えの誤りを指摘されたときに委縮したり、攻撃的になったりすると、自己統制スキルが低いとみなされます。
自己統制スキルは、あらゆるコミュニケーション・スキルの最も基本に位置しています。
そのため、コミュニケーション能力をスムーズに習得する際は、自己統制スキルが一定レベル以上あることが前提となります。
考えを言葉にする『表現力スキル』
表現力スキルは、自分の考えや気持ちを曖昧なままにせずに、相手に理解できる言葉で伝えられる能力を意味します。
よくコミュトレでは「上手く伝えられない」とご相談をいただきますが、この表現力スキルが低い場合、「意見がうまくまとめられない」「適切な言葉が見つからずに口ごもってしまう」「相手に誤解されてしまう」といったような現象が生じます。
この段階ではまだ「説得力」の領域まではいきませんが、上司への報告・連絡・相談や、会議での発言、他部署との連携など、日常的な意思疎通を円滑に行う上で基盤となります。
意図をくみとる『解読力スキル』
解読力スキルは、相手の伝えたい考えや気持ちの意図を正しくくみとる能力です。
具体的には、相手の発言やしぐさから「どんなことを考えているのか」「どんな気持ちになっているのか」を察する能力といえます。
なので解読力スキルが高い人は、雑談の場面で空気を読んだり、相手に配慮したりすることに長けています。
聞き手の納得を得る『自己主張スキル』
自己主張スキルは、自分の意見や立場を相手に受け入れてもらえるように主張する能力を指します。言葉だけ見ると少し自己中心的なニュアンスがありますが、いわゆる「説得力」のことを指します。
ビジネス上で成果を上げるうえで、自己主張スキルは避けては通れないといっても過言ではありません。
コミュトレでいえば、年次や役職が上がって、会議出席・プレゼンテーションの機会が増えてきた方(特に30~40代のビジネスパーソン)からよくご相談いただく能力です。
相手を尊重する『他者受容』スキル
他者受容スキルは、相手を尊重して相手の意見や立場を理解する能力です。
普段の会話で自分の話をするよりも相手の話をよく聞いたり、共感などのリアクションをとったりする方は高くなる傾向にあります。
一般的に、人間関係はお互いの共通点に着目することによって自然と構築されます。
しかし、逆を言えば、共通点が見つからない人とは、なかなか距離が縮まらないともいえます。
他者受容スキルは、共通点ではなく相違点に対しても興味・理解を示すことを指します。
そのため、前述の「自己主張」と並んで、プロジェクトなどで関わる人の多様性が増すごとに、より強く求められるようになります。
また、次に説明する「関係調整スキル」の土台ともなります。
良好な関係を維持する『関係調整スキル』
関係調整スキルは、周囲の人間関係にはたらきかけ、良好な状態に調整する能力です。
先に説明した「自己主張スキル」と「他者受容スキル」のさらに上位に位置しています。
ビジネスにおいては、人間関係が必ずしも良好なときばかりではありませんよね。
意見や価値観のすれ違いによって対立が生じてしまうこともままあるでしょう。
そのときに関係を修復させることも関係調整スキルに含まれます。
この能力が高い人は、組織内の対立を解消できるため、非常に重宝される存在となります。
ビジネスコミュニケーションで求められる7つの応用スキル
「もっと仕事で成果を出したい」
「仕事仲間から認められたい」
と考える場合、コミュニケーション能力の基本スキルのうえに、応用スキルを積み上げることが必要です。
コミュトレでは、そのようなビジネス上で必要となるコミュニケーション能力を「ビジネスコミュニケーション能力」と呼んでいます。
ビジネス上で周囲が認めるパフォーマンスを上げるためには、業務上の専門知識はもちろんのこと、自分の意見を相手に理解していただき協力していただく必要がありますよね。
そのために、ビジネスシーンで発揮される対人能力全般を指します。
このビジネスコミュニケーション能力は、社会人100,000人のデータをコミュトレ独自に分析した結果、以下7つに集約されることが分かっています(2021年4月現在)。
- 正しく指示を理解するメンバーシップ
- 上司と信頼関係を構築するフォロワーシップ
- 職場の人間関係を良好にするリレーションシップ
- 会議で論理的な発言をするディスカッションスキル
- 人前で自信をもって話すスピーチ・プレゼンスキル
- 顧客に魅力的な提案をするセールススキル
- 部下をマネジメントするマネジメントスキル
コミュトレでは、これらのスキルに対応したコースをご用意しています。詳しくはこちらをご覧ください。
■コミュトレサイト(コース案内)
■コミュニケーション能力診断で、あなたの強みと課題を正しく整理しよう
まとめ:コミュニケーション能力とはビジネスで結果を出す力
今回は、
- コミュニケーション能力とは何か
- コミュニケーション能力が高い人の特徴
- コミュニケーション能力を構成する6つの基本スキル
- ビジネスシーンで求められる7つの応用スキル
について解説しました。
コミュニケーション能力とは、以下3つの能力を総合したものです。
①自分が伝えたいことを分かりやすく伝える力②相手の感情に配慮する力③相手の意図やニーズを理解する力(聞く力)
これら3つが相合わさることで、周囲を巻き込み動かしていくことができます。
そのためには、6つの基本スキル、および7つの応用スキルを高めることが重要です。
コミュニケーション能力を武器にすることで、あなたの仕事の成果はより一層生まれるようになります。
ぜひ、ご自身の武器として高めていきましょう。