「理解力とは具体的にどのようなスキル?」
「理解力を鍛える方法が知りたい」
このような疑問をお持ちの方は多いでしょう。
理解力を鍛えるには知識の幅を広げ、傾聴力や論理的思考力などの、コミュニケーションスキルを身につけるのがおすすめです。
本記事では、理解力を具体的に説明するとともに、鍛え方・高い人の特徴を紹介します。理解力が低く悩んでいる方や、これからさらに仕事で活躍したい方は、ぜひお読みください。
また、「コミュトレのメンバーシップコース」では、相手の意図をくみ取るコミュニケーションスキルが学べます。若手の方からベテランの方まで、レベルに合わせた理解力が身につくでしょう。
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目次
理解力とは?
理解力とは、物事の仕組みや相手の思考を把握し、対応方法を導き出す能力です。理解力が高い方は、学習時間や相手と話した時間がわずかでも、なにをすべきかが見つけられます。
しかし、理解力が低いと時間をかけても、行うべき作業の意味や他人の要求がわかりません。
そのため、業務のミスが多かったり、コミュニケーションがうまくいかなかったりします。
ビジネスもプライベートも、スムーズに進めて満足な結果を出すには、理解力は必須です。身につけるため、理解力がどのようなものなのか詳しく知っておきましょう。
理解力と記憶力の違い
理解力とは物事を解き明かすための力であり、記憶力とは物事を覚えるための力です。2つの力は別物であり、理解力が高くとも記憶力がよいとは限りません。
しかし、理解力を高める際には、記憶力も求められます。過去の事例や経験を現状にあてはめられると、物事の仕組み・相手の思考を導き出しやすいためです。
理解力と記憶力は異なるものですが、関係性がまったくないわけではありません。
理解力が高い=物分かりがいい?
「理解力が高い」と「物分かりがいい」は、どちらも物事を把握する力を指しており、同じ意味合いの言葉です。
物分かりを辞書で引くと、おおむね「物事を理解すること」とされています。
しかし、物分かりがいいと一般に用いられる際は、理解が早いことを指すケースが多くを占めます。反対に、深くまで理解できることを称賛するケースはあまり見られません。
そのため、「理解力が高い」と「物分かりがいい」は同じ意味合いですが、ニュアンスは異なります。
理解力を鍛える7つの方法・考え方
本章では、理解力を鍛える7つの方法・考え方を紹介します。
- 全体感を掴んで視野を広くする
- 読書量を増やす
- 知らないことをすぐに検索する癖を付ける
- 物事への興味・関心を忘れない
- 初めて聞くこともパターンで判断する
- 先の見通しを立てながら話を聞く
- ロジカルに物事を捉える
理解力を高めたい方は、ぜひ最後まで読み進め、自分の考え方に取り入れてください。
全体感を掴んで視野を広くする
理解力を鍛えるには、全体感をつかんで視野を広くするのが大切です。視野が狭いとなんの話をしているのかわからなかったり、話の焦点を勝手に決めつけがちになったりします。
しかし、全体感をつかんでいると話の細部からとっかかりを得て、「この話をしているんだな」と正しく焦点を合わせられます。
話が終わった後で、「あれ?これのこと言ってたのかも」となった経験を持つ方は、全体感をつかむ努力をしてみましょう。
ビジネスで全体感をつかむには、会社の仕組みや自社の強み・仕事の工程など、経営者やマネジメント職の知識に触れてみるのがおすすめです。
上司や先輩との雑談の中で、話を聞いてみましょう。
読書量を増やす
読書量を増やすことも、理解力を鍛える方法の1つです。読書量を増やすと知識の絶対量も増えるためです。
人は新しい情報・概念を聞いた際、これまでに身につけた自分の知識と照らし合わせて理解を深めます。そのため、知識量を増やすと、新しい情報・概念でも正確にとらえられます。
反対に知識が少ないと、新たな情報が理解できず、与えられた仕事も相手の言っていることもピンときません。
読書量を増やすと言葉のつながりを予測する力や、考える力も一緒に身につきます。1を聞いて10を知る人のように理解力を深めたい方は、まずは読書量を増やしましょう。
相手の話に興味をもって聞いたり、情報収集する癖をつけたりしても、似た効果が得られます。ぜひ試してみてください。
知らないことをすぐに検索する癖を付ける
理解力を鍛える方法として、知らないことをすぐに検索する癖をつけるのも大切です。
「検索しただけ・人に聞いただけで理解力がつくのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。結論として、効果はあります。知識が増え、問題解決に取り組むプロセスも学べるためです。
しかし、自分で一旦考え仮説を立てたうえで調べる方が、大きな効果を得られます。時間が許す場合は、こちらを試してみてください。
また、職場で見聞きしたことは、今後の仕事に関わる可能性があります。そのままにしておくと、「あの時言ってたのに、仕事ができないな」「やる気がないな」と思われかねません。調べる癖をつけておきましょう。
物事への興味・関心を忘れない
物事への興味・関心を忘れないことも、理解力を鍛える方法の1つです。物事の仕組みや相手の考えに、興味・関心を持って聞いて初めて、理解しようと頭が懸命に働くためです。
その結果、誰かと話す度に知識やスキルが自分の中に溜まり、新たな情報・概念を理解する力となります。
反対に、興味・関心がなければ、誰となにを話しても得るものはなく終わってしまいます。講習やセミナーでのプロの話でも、興味がなければなにも残りません。
その一方で、専門的な話や知らない話のすべてを、前のめりで聞くのは困難です。そのため、「1つだけでも理解しよう」との心持ちで聞くのがよいでしょう。
初めて聞くこともパターンで判断する
理解力を鍛えるには、パターンで判断する能力を鍛えるのも有効です。パターンで判断する力があると、初めて聞くことに対しても、正解不正解は別として答えを導き出せます。
相手の話を理解できない理由の多くは、わからない言葉や理由・因果関係によって、「なんの話だ?」と途中で思考がフリーズしてしまうことです。
その際にパターンで判断できていれば、「知らないけどこういうことだろう」と予測できるため、ついていけなくなることはありません。
結果として予測が間違っていても、考えを修正したり再度説明を要求したりすると、問題は起こりません。
先の見通しを立てながら話を聞く
先の見通しを立てながら話を聞くことも、理解力を鍛える方法です。これは、仮説思考とも呼ばれます。
理解力が高い人は、限られた情報の中から仮の結論を想定して、話の重要な部分を見極めながら聞いています。以下は、上司から「こういう業務があるんだけど」と言われた際の、仮説思考のプロセスです。
- 「自分が任されるんだな」と仮の結論を想定する
- 作業内容・納期・顧客など、必要な情報を考える
- その部分は聞き逃さないよう、注意して聞く
「この仕事を任せたい」と最後に言われた際には、すでに理解できており、すぐ返事ができるでしょう。
反対に、仮説思考ができない人は納期や顧客情報を聞き逃しており、相手にもう一度説明してもらわなければいけません。
ロジカルに物事を捉える
理解力を鍛える方法として、ロジカルに物事をとらえることも挙げられます。ロジカルシンキングは話を整理し、筋道立てて考える力になるためです。
相手の言いたいことを察したり、因果関係を見つけ出したりできるでしょう。
仮説思考を練習しても、相手の言いたいことを察せていなければ、見当違いの答えしか出せません。また、読書で知識を増やしても、現状との因果関係を見つけ出せなければ応用できません。
理解力を高めたい方にとって、ロジカルシンキングは重要な基礎能力です。「物事の根拠を考える」「自分の思考を批判してみる」などで鍛えられます。ぜひ試してみてください。
仕事のために理解力を鍛えるべき理由・メリット
本章では、仕事のために理解力を鍛えるべき理由と、メリットを3つ紹介します。
- 顧客の課題解決能力が上がり売上に貢献できる
- 同期・ライバルと差を付けられる
- 頼れる人として上司や部下に尊敬される
自分の未来を変えてみたい方は、ぜひトレーニングを行ってください。
顧客の課題解決能力が上がり売上に貢献できる
理解力を鍛えるべき理由として、課題解決能力が向上し、売上に貢献できる点が挙げられます。相手の伝えたいことを察したり、状況から本当のニーズを見つけたりできるためです。
反対に、理解力が低いと相手の課題が解決できないどころか、気づくことさえできません。それでは、「この人は信頼できない」と思われて、売上も成績も上がらないでしょう。
理解力を鍛えると、信頼関係を構築する力や説得力も向上します。商談がスムーズに進まないとお悩みの方は、ぜひ鍛えてみてください。
同期・ライバルと差を付けられる
同期・ライバルと差をつけられることも、理解力を鍛えるべき理由です。理解力を鍛えると、売上が上がるのはもちろんのこと、周囲からのイメージも高められます。
なぜなら、理解力が高い人の行動は、仕事ができると周囲に思われる特徴にピッタリあてはまるためです。
たとえば、「意思決定のスピードが早い」「主体的・計画的に動ける」などです。理解力が高い人は、他人の言葉や物事にすぐに仮説・仮定を立てられるため、迅速かつ主体的・計画的に行動できます。
そのため、理解力を鍛えれば、同期・ライバルに差をつけられるでしょう。
頼れる人として上司や部下に尊敬される
理解力を鍛える理由・メリットとして、上司や部下に頼られ尊敬される点も挙げられます。理解力が高いと、相手が伝えたいことを汲み取り、状況から解決方法を導き出せるためです。
「すぐに解決法を教えてくれる」「相談してよかった」と思われ、尊敬されるようになるでしょう。
また、理解力が高い人は視野が広く知識も豊富なため、初めての物事にもうまく対処できます。メンバーの全員が経験したことのない仕事に、率先して取り組む姿は、周囲からの尊敬を集めるでしょう。
理解力が高い人の3つの特徴
理解力を高めると周囲から信頼され、頼られる人になれます。本記事では、そのために日常的になにに取り組めばよいのか、理解力が高い人の3つの特徴から紹介します。
- 仕事中に頻繁にメモを取っている
- 会議で的を射た質問を多くしている
- 自分の価値観だけで物事を判断していない
ぜひ、自分の職場での対応に取り入れてみてください。
仕事中に頻繁にメモを取っている
理解力が高い人は、仕事中に頻繁にメモを取っています。記憶の定着に役に立つと、経験的に知っているためです。
反対に、メモを取らない人は新たな知識が増えず、わからない物事をあらためて考えません。それでは、いつまでたっても理解力は鍛えられません。
理解力を高めたい方は、知らないことを聞いた時や興味を持った時に、ぜひメモを取って何度も見返してください。
会議で的を射た質問を多くしている
会議で的を射た質問を多くしていることも、理解力が高い人の特徴です。理解力と質問の量・質は比例します。早く深くまで理解できなければ、その場で的確な質問は思いつかないためです。
的を射た質問をするには、物事の根拠や因果関係を見つける力や、自分や相手の思考を批判する力が求められます。
それらはロジカルシンキングに必要な力でもあるため、質問を考えるだけでも理解力は向上するでしょう。
自分の価値観だけで物事を判断していない
理解力が高い人の特徴として、自分の価値観だけで物事を判断していないことも挙げられます。人の話や本から得た知識・知見が豊富で、自分の価値観以外の判断材料を多く持っているためです。
また、視野が広く相手の事情・感情にまで目が届くことも、自分の価値観だけで物事を判断しない理由です。
押しつける人は理解力が低いと思われます。普段の会話から意識してみてください。
まとめ|理解力を鍛えるためには自己分析から始めよう
本記事では、理解力を鍛える方法を解説してきました。理解力には人の話をしっかり聞く傾聴力や、話の構造を読み解く論理的思考など、コミュニケーションスキルが深く関係します。
そのため、コミュニケーションスキルを自己分析すると、なぜ自分の理解力が低いのかわかります。理解力を鍛えたい方は、最初に自己分析をするのがおすすめです。
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タグ:トレーニング, 理解力