対上司・職場で活用できるビジネススキル

交渉力とは? 社内調整を施工させる3つのコツと最短で交渉力を高める方法

朝見まや

マネージャーやプロジェクトリーダーの立場に就くと、どうしても出てくる仕事が「社内での調整」です。

別のチームや部署・部門との調整・交渉の窓口になることも出てきます。

仕事の成否にも関わり、自分自身の人事評価にまで響いてくる大切な業務ですが、なかなか手ごわいのも事実です。

そこで今回は、社内調整に日々頭を抱えるマネージャーやリーダーに向けて、コミュトレのコースをもとに社内調整を成功させる交渉力のポイントをお伝えします。

自分はしっかりとポイントを押さえられているか、確認しながら交渉術を強化していきましょう!

また、交渉の前には、自分の交渉力を自己分析しておくのがおすすめです。「コミュトレ」では自己分析に役立つ、強み・弱みを把握できる無料診断を行っています。

交渉力を高めるために、ぜひ活用してみてください。

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交渉力とは

ミーティング

交渉力とは、話し合いの中で信頼関係を築きつつも、優位にビジネスを進められる能力です。

交渉力を高めることで、「これなら自分にも利益がある」と両者が思えるバランスを維持しながら、自身の利益を最大化できます。無理難題に合意させる力を交渉力と考えている方もいますが、一方的に説き伏せる力を交渉力とは呼びません。

そのため、本記事でも無理な要求を飲ませる技術ではなく、自身の利益を最大化する話し合い方を紹介します。

交渉力と折衝力の違い

商談

交渉力と折衝力は、双方の利害が一致しているか異なっているかによって使い分けられます。交渉力が求められるビジネスシーンでは、相手と最終的な目的は同じです。

そのため、「経営課題を解決したいが限られた予算をどう使うか」を話し合う際に交渉力は求められます。

反対に、折衝力が求められるシーンでは、利害が相手と一致していません。たとえば、「クライアントは納期を早めたいが、現場は納期を遅らせてほしい」ケースです。

その際には、双方の妥協点を探り、ゴールを新たに作成する必要があるため、折衝力が必要です。

交渉力と折衝力の違いを理解しておくことで、なにをすべきなのかがわかりやすくなります。

交渉力がある人の5つの特徴

交渉成立

本章では、交渉力がある人の5つの特徴を紹介します。

  • 交渉で譲れないポイントを理解している
  • 自分の強みを理解して自信を持っている
  • 自分だけの都合を相手に押し付けない
  • 日頃から相手目線に立って会話ができる
  • 傾聴力や質問力に優れており意思・主張を的確に捉えられる

身近に交渉力がある人がいた場合は、ぜひ参考にしてみてください。

交渉で譲れないポイントを理解している

交渉力がある人の特徴として、譲れないポイントを理解している点が挙げられます。交渉では双方にメリットがあることが重要です。そのため、時には譲歩も必要でしょう。

しかし、相手の言い分をすべて聞いてしまう状況は好ましくありません。安易な妥協は、自分の利益を大きく減らすためです。

交渉で譲れないポイントを理解しておくと、最低限の利益の確保や、目標の達成に役立ちます。交渉を始める前に、譲れないポイントを再確認しておきましょう。

自分の強みを理解して自信を持っている

自分の強みを理解して自信を持っていることも、交渉力がある人の特徴です。

自信がなければ交渉が難航した際に焦りから場の空気をさらに気まずくしたり、安易に妥協したりします。

反対に、自信があれば些細なことでは動じず、お互いの妥協点を探る話し合いが続けられます。

踏み込んだ話し合いによって、相手側にもメリットを提示できるため、結果的に良好な関係性も築けるでしょう。交渉の際には、自分の強みを理解して自信を持って挑むことが大切です。

そのためにも、正確な自己分析は欠かせません。

「コミュトレ」では、無料で自分の強み・弱みを理解できる診断を行っています。

交渉に自信を持って挑むことや、強みの発揮に役立つでしょう。ぜひ、下記から無料診断にお申し込みください。

自分だけの都合を相手に押し付けない

交渉力のある人の特徴として、自分だけの都合を相手に押し付けない点も挙げられます。交渉の目的は、話し合いによってお互いに納得できるだけの利益を得ることです。

自分の都合を相手に押し付けると、話が前に進まないどころか破綻してしまいます。

交渉と聞くと、相手との駆け引きに身構えてしまう人も少なくありません。しかし、相手の都合やメリットを理解して尊重できると、話し合いは気持ちよく進みます。

要求を通すことだけに固執しないよう、注意してください。

次善の策を用意しておくと、相手の反応によって柔軟に対応を変えられるでしょう。

日頃から相手目線に立って会話ができる

交渉力のある人は、日頃から相手目線に立って会話できます。お互いの利益を調整し納得を引き出すには、相手の立場で考える能力が不可欠なためです。

交渉が難航する原因の一つは、要求に応じられない理由が相手側にあることです。それを理解せずに話を進めても、交渉は前に進みません。

相手の目線に立つことで初めて、「なぜ交渉が進まないのか」「どこに引っかかっているのか」が理解できます。

日頃から相手目線に立てない人は、交渉の場でも実践できません。普段の会話でも相手が拒否や嫌がるそぶりを見せた際には、理由を考えてみましょう。

傾聴力や質問力に優れており意思・主張を的確に捉えられる

傾聴力や質問力に優れていることも、交渉力のある人の特徴です。相手が交渉に応じている以上、相手側にも要望があり、妥協できるポイント・妥協できないポイントがあります。

それらを正確に聞き取れれば、誤った提案しかできず、双方の望む利益は得られません。

そのため、交渉力のある人は傾聴力や質問力に優れており意見・主張を的確にとらえられます。わかっていることであっても、相手の言い分や要望はすべて聞くことを心がけてみてください。

【プロ直伝】交渉力を高める3つのコツ

握手

交渉力のある人は、自分の意見をしっかり持ちながらも、相手の意見をきちんと聞けます。

本章では、そのために必要な、プロ直伝の交渉力を高めるコツを3つ紹介します。

  • 交渉力のコツ1:要求内容が妥当であるか
  • 交渉力のコツ2:相手の状況を理解できているか
  • 交渉力のコツ3:共通の目的(利益)を示せているか

コツを知ることで、交渉力のある人の特徴に近づけるでしょう。

交渉力のコツ1:要求内容が妥当であるか

社内調整の交渉では、自分のチームや部門がどのように業務を進めたいのか、相手に何をして欲しいのかの要求をします。

その時によく発生するのが、自分たちの都合やメリットだけを主張してしまうことです。

ハッキリと主張しようとして押しつけになってしまうこともあれば、それを避けようとした結果、結局要求したいことが相手に伝わらないこともあります。

そのため、要求内容を伝える際は、妥当性、つまり「組織やプロジェクト全体にとって意味や価値がある(=利益がある)」ことをあわせて伝えましょう。

<例>
あなた:人事部門
相手:財務部門
交渉テーマ:社員研修の予算について
「今回の社員研修のように、人材育成は成果が見えづらいので、財務側として予算を割きづらいのも承知しています。それでも、優秀な社員を育てることは、今進めている新規事業をさらに促進して早期に黒字達成に辿りつくだけでなく、わが社の競争力を高めることにもなるのではないでしょうか」

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交渉力のコツ2:相手の状況を理解できているか

交渉が失敗する要因の1つに、「相互理解の欠如」があります。

自分の主張を通そうと必死になるあまり、相手の状況への配慮を見せなかったり、「どうせこうだろう」と決めつけたりしてしまうためです。

「あの人/部門は自分の都合ばっかりで、自分たちのことをわかってくれない!」と不満がつのってしまうでしょう。

不穏な空気が流れ、感情論のぶつけあいになってしまいます。

社内の調整の難しさは、同じ組織に所属しているとはいえ、おかれている立場が異なる人同士でコミュニケーションをとる点にあります。

日頃、一緒に仕事をしている訳ではない分、お互いの状況が理解しづらいためです。

相手の状況を理解しようとする姿勢や配慮を示すことも、交渉をうまく進めるコツの1つです。

具体的には、以下のような内容を聞いていくことで、相手の状況をつかめます。

社内調整における交渉術

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交渉力のコツ3:共通の目的(利益)を示せているか

交渉の中では、両者がどのように進めていくかを検討しながら、互いに譲歩しつつ合意に向かっていきます。

その検討の中でよく起きるのが、互いに主張しあっている内に、どんどん感情の押し付け合いになってしまうことです。

「だから、それは無理って言ってるじゃないですか」「それはそちらの仕事でしょう!」などと言い合っていても、議論は進みません。

交渉で大切なのは、自分と交渉相手の双方が共通して目指したい目的を互いに認識しておくことです。

<例> IT会社の営業部門と開発部門の場合

営業部門の立場;顧客にヒアリングした課題を解決する機能をすべて搭載したい
開発部門の立場:納期を考慮すると、すべての機能の搭載は難しい

両部門が、自分の立場だけを主張すると、以下のようになります。

NG例)社内調整における交渉術

どちらか一方の立場だけを主張すると、交渉は前に進みません。

しかし、実は、どちらの部門も同じ目的をもっています。

「ITシステムの導入を通じて顧客の課題を解決する」ことです。

当たり前のことかもしれませんが、交渉に夢中になったり意固地になっていたりすると、つい忘れてしまいます。

そのため、折に触れて共通の目的を示し、目指す方向の共通認識をとっておくことが大切です。

交渉が煮詰まったときに立ち返る場所ができると、交渉を前に進める後押しになります。

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最短で交渉力を身に付ける方法2選

ガッツポーズをする女性

本章では、最短で交渉力を身に付ける方法を2つ紹介します。

  • 交渉力に必要なスキルが学べるセミナー・研修を受講する
  • 交渉力に関する書籍を複数冊読む

業務で交渉が必要な方や、今後交渉の機会がある方は、ぜひ参考にしてください。

交渉力に必要なスキルが学べるセミナー・研修を受講する

最短で交渉力を身に付けるには、セミナー・研修の受講がおすすめです。

交渉力の向上には、コミュニケーション能力やプレゼン能力、論理的思考力などの多様なスキルを鍛える必要があります。独学で行うと、多大な時間や労力がかかるでしょう。

短期に鍛えるには、プロのフィードバックが欠かせません。

「コミュトレ」では、プロのアドバイスを基に実践形式で交渉力を身に付けられます。

また、無料診断によって強み・弱みが把握できるため、効率的なトレーニングが可能です。ぜひ、下記からお申し込みください。

交渉力に関する書籍を複数冊読む

交渉力に関する書籍を複数冊読むことも、交渉力を最短で身に付けるためにはおすすめです。

以下の3冊は、交渉力を身に付けるノウハウや思考法が解説されている書籍です。

  • 交渉力 結果が変わる伝え方・考え方
  • 話す技術・聞く技術
  • ビジネスパーソンのための超実践的交渉術 日本人の交渉のやり方

基本的な交渉術や、実践的な交渉テクニックが学べます。複数読んでみて、納得できる1冊のノウハウを交渉に取り入れてみてください。

まとめ:交渉力に長ける人は重宝される

コミュトレ

本記事では、交渉力がある人の特徴や最短で交渉力を身に付ける方法を解説しました。

以下は、社内調整を成功させるための交渉術のポイント3つです。

社内調整における交渉術

会社・組織で仕事をする以上、部門・部署・プロジェクト間の調整は不可欠です。

決して簡単なことではありませんが、それができる人は所属部署の内外から信頼され、頼られる存在となります。

組織から求められる人材となること、間違いなしです!

また、実際に交渉を行う前には、自身の交渉力の分析を行っておきましょう。

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ぜひ、下記から申し込んでみてください。

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1967年 東京都出身。 東京工科大学機械制御工学科在学中に、輸入商社のスタートアップに参加。 1996年 株式会社コミュニティネット入社。営業所長として、PCソフト及びBTOパソコンの販売、ISP、IP電話代理店など、新規事業を立ち上げる。 1999年 「日本を元気にする会社を創りたい」と株式会社アイソルートを設立(eラーニング製品の開発)。専務取締役として営業、開発、財務の各責任者を歴任。 2004年 同社代表取締役に就任。以降19年間連続黒字と最高売上高更新中。 2007年 新宿区優良企業表彰「経営革新賞」受賞。 2012年 日経トップリーダー「本当に強い中小企業ランキング」全国総合14位、IT業界2位に選出。 2024年 ダイヤモンド社から書籍『話せる、伝わる、結果が出る!コミュトレ』を発売し、紀伊國屋書店ビジネス書第1位、Amazonセールス営業本第1位を獲得。

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