こんにちは。 コミュトレの冬木です。
お悩みさん
仕事をするなかで、そう感じたことはないでしょうか。
・話を聞いても「どういうことなの?」とつっこみたくなる。
・「本当かな?」と不安になる
一生懸命考えているにもかかわらず、このように説得力が低いと思われると、少し残念ですよね。
一方、こんな人は身近にいないでしょうか?
・話をきいて納得感がある
・うまくいくイメージがわく
こういう説得力が高い人は、会議や職場でひときわ存在感があるのではないでしょうか。
40代は、リーダーとして相応の説得力を期待される世代。だからこそ、以前と比べて「自分がどう見られているのか」をものすごく気にしてしまいますよね。
そこで今回は、40代で説得力が高い人、40代なのに残念な人の違いを、聞き手の観点から比べてみたいと思います。
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目次
1.そもそも、聞き手はどのように情報処理しているのか?
まずは視点を変えて、「そもそも聞き手はあなたの話を聞きながら、頭の中でどう情報処理しているのか」を押さえましょう。
2002年にノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者ダニエル・カーネマン氏は、人間の情報処理方法について以下のように述べています。
人間の行動は、脳の「システム1」と「システム2」という2つの思考が、順に作動する
システム1とは、物事を直感的に素早く判断するための瞬間的思考。
例えば、スーパーで赤い値札をみたときに「セール品かな?」と直感的に判断したり、身なりが整った人を「なんか信用できそう」だと感じるのも、このシステム1の特徴です。
人の話を全て聞き終える前から、なんとなく「しっかり考えられていそう」「頼りない、大丈夫かな」と感じることはないでしょうか。
それこそまさにシステム1によるもの。
一方でシステム2とは、「システム1」のあとに作動し、物事を正確に理解・判断しようとする慎重な思考。
聞き手は、システム1の時点で「ちょっと不安」と判断すると、システム2では無意識に粗探しするように聞いてしまいます。
なので、話の説得力がさらに落ちてしまうという悪循環が生じます。
逆に、システム1で「しっかりしている、聴くに値する」と直感的に判断されると、システム2を集中して働かせて、前向きに聞こうと思ってもらえるのです。
つまり、説得力が高い人と残念な人の差は、聞き手のシステム1とシステム2に配慮しているかどうかの差といえます。
【まとめ】聞き手の情報処理パターン①システム1:物事を直感的に素早く判断するための瞬間的思考②システム2:物事を正確に理解・判断しようとする慎重な思考説得力が高い人と残念な人の差は、システム1とシステム2に配慮しているかどうかの差である
2.【システム1への配慮】説得力の高い人と残念な人の差3選
では、システム1とシステム2に配慮している、あるいは配慮できていないとは、具体的にどういうことなのでしょうか。
まずは、システム1への配慮について、説得力が高い人と残念な人の差を具体的に3つ挙げてみたいと思います。
【システム1への配慮】
1.説得力が高い人は端的に話し、残念な人はダラダラ話す
2.説得力が高い人は語尾まで言い切るが、残念な人は語尾があいまい
3.説得力が高い人は肯定的に話すが、残念な人は否定語で話しがち
以下、もう少し具体的に説明します。
2-1.説得力が高い人は端的に話し、残念な人はダラダラ話す
説得力が高い人は歯切れよく端的に話しますが、残念な人は話の切れ目がみえません。
NG例)「私は〇〇だと思うんですが、××という理由もありますし、」
OK例)「私は〇〇だと思います。なぜなら××だからです。」
話の切れ目が分からないと、聞き手は「面倒だ」と感じてシャットダウンしてしまいます。
なので、良い内容を話しているからこそ、話の切れ目を意識して端的に話すことが重要です。
2-2.説得力が高い人は語尾まで言い切るが、残念な人は語尾があいまい
どんなに実のある話でも、語尾が曖昧だと「自信がなさそう」と思われがちです。
NG例)「私は〇〇だと思います…」
OK例)「私は〇〇だと思います。」
自信がない時は「現時点では、〇〇だと考えます」といったように、余白を持たせながら伝えると好印象です。
2-3.説得力が高い人は肯定的に話すが、残念な人は否定語で話しがち
説得力が高い人は肯定的なニュアンスで話しますが、残念な人は不用意に否定語を使います。
Aさんの意見に付け加えたいとき
NG例)「今のAさんの意見ですけど、私は〇〇だと思います。」
OK例)「今のAさんの意見に加えて、私は〇〇だと思います。」
否定するつもりはないのに、うっかり「ですけど」「でも」を使うと、相手に攻撃的な印象を与えるので、真剣に聞いてもらえなくなる恐れがあります。
逆に、説得力が高い人は、仮に賛成できなかったとしても「さらにいえば」などと、肯定的に話すため、聞き手に受け入れられやすいのです。
3.【システム2への配慮】説得力の高い人と残念な人の差3選
次に、システム2への配慮について、説得力が高い人と残念な人の差を具体的に3つ挙げてみたいと思います。
【システム2への配慮】
1.説得力が高い人は話の目的を最初に伝えるが、残念な人は唐突に結論から伝える
2.説得力が高い人はデータを伝えるが、残念な人は自分の経験だけで話す
3.説得力が高い人には全体観があるが、残念な人には全体観がない
以下、もう少し具体的に説明します。
3-1.説得力が高い人は話の目的を最初に伝えるが、残念な人は唐突に結論から伝える
説得力が高い人には唐突感がありません。逆に、残念な人は唐突感があります。
その理由は「話の目的を聞き手と共有しているかどうか」の差にあります。説得力が高い人は、結論よりも先に話の目的を述べます。
NG例)「今の論点について、私は〇〇だと思います。」
OK例)「今の論点について提案したいのですが、私は〇〇だと思います。」
話の目的を聞き手と共有できると、聞き手に話の意図を正しく伝えることができます。
逆に、目的が曖昧なままだと、「何が言いたいの?」「さっきの話を否定したいの?」と誤った方向にとらえられる恐れがあります。
3-2.説得力が高い人はデータを伝えるが、残念な人は自分の経験だけで話す
説得力が高い人の話には、客観性があります。逆に、残念な人の話は主観的に聞こえます。
NG例)「例えば、私の経験上…」
OK例)「例えば、〇〇のデータによれば‥」
データを用いると、自分の単なる思いつき・思い込みでないことが伝わります。
確からしさが上がるため、聞き手の納得感も高まります。
3-3.説得力が高い人には全体観があるが、残念な人には全体観がない
説得力が高い人の話には「全体を網羅している感」(全体観)があります。逆に、残念な人の話には全体観が見えません。
NG例)「解決策としては、プランAだと思います」
OK例)「解決策としては、プランA、プランB、プランCの3つが考えられます。その中でベストなのはプランAだと思います。」
全体観があると、「見落としがない」というニュアンスを伝えられるため、聞き手の納得感を高めることができます。
4.【まとめ】システム1とシステム2に配慮した話し方で説得力を高めよう
今回は説得力が高い人と残念な人の差を、「聞き手の情報処理の仕方」という観点から整理しました。
【まとめ】説得力が高い人と残念な人の違いは、聞き手の情報処理パターンに配慮しているかどうかの差①システム1:物事を直感的に素早く判断するための瞬間的思考②システム2:物事を正確に理解・判断しようとする慎重な思考システム1とシステム2に配慮すると、説得力が高い人と思われる
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