「会社の社内コミュニケーションの具体的な施策は?」
「社内コミュニケーションの成功事例が知りたい」
このような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
会社の社内コミュニケーションの具体的な施策としては、社内報や1on1ミーティング、フリーアドレスなどが挙げられます。
会話のきっかけを与えられれば、自然とコミュニケーションが生まれるためです。
本章では、社内コミュニケーションの7つの施策や成功事例を紹介します。せっかく実施した施策が形骸化してしまわないよう、最後までお読みください。
また、「コミュトレのリレーションシップコース」では、職場の人間関係を円滑に構築するスキルが身につけられます。
施策以外でも、社内コミュニケーションは活性化できます。コミュニケーション能力を診断できる無料セミナーとあわせて、ぜひお申し込みください。
目次
会社での社内コミュニケーションが重要である理由
本章では、会社での社内コミュニケーションがなぜ重要なのか、3つの観点から紹介します。
- そもそも社内コミュニケーションは普段と何が違うのか
- 社員全員のストレス軽減につながる
- スムーズな情報共有による生産性の向上
コミュニケーションを軽視している方は、ぜひ覚えておいてください。
そもそも社内コミュニケーションは普段と何が違うのか
社内コミュニケーションと普段のコミュニケーションは、目的が異なります。
社内コミュニケーションの目的は、企業の健全な運営、自身の働きやすさの向上です。
対して、普段のコミュニケーションに目的はありません。強いていうのであれば、自身が望む環境を作る・維持するために行います。
進捗や情報の共有、相談・指導をスムーズに行うには、社内コミュニケーションが欠かせません。
「仕事をしていれば対話はいらない」ではなく、「仕事だから対話が必要」と考えましょう。
社員全員のストレス軽減につながる
社内コミュニケーションが重要視される理由として、社員全員のストレス軽減につながることも挙げられます。
仕事の質問や人間関係の悩みを、すぐに誰かに相談できるためです。業務上のミスも少なくなり、人間関係のトラブルも小さなうちに解消できるでしょう。
令和5年の労働安全衛生調査(実態調査)によると、仕事に強い不安・悩み・ストレスを抱えている人は、82.7%です。
社内コミュニケーションを重視して、離職や身体の不調につながらないようにしましょう。
スムーズな情報共有による生産性の向上
生産性が向上する点も、社内コミュニケーションが重要とされる理由です。
情報の共有がスムーズに行われると、ミスが減ったり遅れている工程をフォローできたりして、業務スピードが向上するためです。
また、他にも以下の3つの理由によっても、生産性が向上します。
- ナレッジが共有される
- メンバーが積極的に業務に関わる
- 発言が増えアイデアが生まれやすくなる
社内コミュニケーションが不足していると、情報共有やフォロー環境が整わず、ミスが増える傾向があります。自分の職場はどうなのか、考えてみてください。
会社の社内コミュニケーションの具体的な施策7選
本章では、社内コミュニケーションの具体的な施策を7つ紹介します。
- 社内報
- 1on1ミーティング
- 社員食堂
- 気軽に利用できるミーティングスペース
- フリーアドレスのワークスペース
- サンクスカード
- 社内イベント・社内部活動
会社の状況にあった施策を、実施してみてください。
社内報
社内コミュニケーションの具体的な施策として、社内報が挙げられます。
社内報では、冊子・新聞・メルマガなどの形式で、社内で起きたことや連絡事項を発信します。
会社のニュースや普段接点のない他部署の情報は、コミュニケーションのきっかけ作りに役立つでしょう。
また、マニュアルや知識を発信して教育を行ったり、仕事の成果を発信してモチベーションアップを図ったりできます。
1on1ミーティング
社内の人間が1対1で話し合う1on1ミーティングも、社内コミュニケーションの具体的な施策です。
基本的には上司と部下で行い、業務進捗の報告以外にも、今後のキャリア形成や人前では言えない悩みなどを話します。
上司と部下の関係が深まるだけでなく、従業員が力を発揮しやすい環境も作れるでしょう。
定期的に15分~30分程度の時間を設けて、実施するのがおすすめです。
社員食堂
社内コミュニケーションを活発化する具体的な施策として、社員食堂も挙げられます。
オフィスよりも仕事と関係のない雑談をしやすく、関係性が深まるためです。プライベートの話ができる人と働けると、ストレスは溜まりにくいでしょう。
社員食堂やカフェスペースの設置が難しい場合は、コーヒーマシンの設置がおすすめです。
コーヒーを淹れる間に雑談ができるだけでも、職場のコミュニケーション不足は改善されます。
気軽に利用できるミーティングスペース
ミーティングスペースも、社内コミュニケーションのための具体的な施策です。
普段と違う環境で話すため、業務とは離れた話や、込み入った話をしやすいでしょう。
また、ミーティングスペースは打ち合わせや、1on1ミーティングにも利用できます。
立ち話ができる程度のスペースを、オフィスの一角に作るだけでも構いません。空きスペースをうまく活用してみてください。
フリーアドレスのワークスペース
社内コミュニケーションの具体的な施策として、フリーアドレスのワークスペースも有効です。
席を固定せず日替わりで好きな席で働くと、毎日違う人と顔を合わせるため、幅広い交友関係を築けます。
しかし、フリーアドレスを実施しても、結局いつもの席に座ってしまう方もいます。実施する理由をしっかりと説明しましょう。
ノートパソコンで仕事ができる職場は、ぜひ実施してみてください。
サンクスカード
サンクスカードも、社内コミュニケーションの具体的な施策です。
サンクスカードとは、従業員同士が相手の努力・成果に対して、感謝の気持ちや評価を手紙・メールで送り合う制度です。
評価・感謝の理由もしっかり書くと、職場に気遣いや支え合いが増えるでしょう。
サンクスカードの導入は簡単な一方で、マンネリさせずに維持するのが困難です。まずは従業員同士で交換させて、定着を狙ってください。
社内イベント・社内部活動
社内コミュニケーションを活発化させる具体的な施策として、社内イベント・社内部活動も重要です。
職場から離れて集まることで、リラックスした状態で交流を深められるためです。
社内イベントの具体例としては、以下の3つが挙げられます。
- 花見
- ボウリング大会
- 社内の多目的スペースでの飲食
また、社内部活動の中で学校の部活動にないものの具体例は、以下の通りです。
- 美食
- ボードゲーム部
- 筋トレ部
部活動では、チームワークやフォロワーシップも学べます。ぜひ実施してみてください。
会社の社内コミュニケーションの成功事例3選
本章では、会社の社内コミュニケーションの成功事例を3つ紹介します。
- バンダイナムコエンターテインメント|事業を超えた交流
- あったか訪問看護ステーション|ツールの導入
- 鉄建建設|月末の社内報
自社の社内コミュニケーションを成功させる参考にしてください。
バンダイナムコエンターテインメント|事業を超えた交流
株式会社バンダイナムコエンターテインメントは、主にゲーム・モバイルコンテンツを手がけている企業です。
事業部間の交流が希薄な課題を解決するために、リラックススペースやドリンクスペース、ソロワークスペースなどを導入しました。
人が集まって自然と会話が生まれたり、フランクな打ち合わせがしやすくなったりして、コミュニケーションの機会もモチベーションも増加しています。
成功のポイントとしては、どのようなスペースを構築すればよいのか、事前に社員とディスカッションを行ったことが挙げられます。
あったか訪問看護ステーション|ツールの導入
医療法人裕徳会あったか訪問看護ステーションは、訪問介護・居宅介護支援を行う医療法人です。
連絡用アプリの技術的な問題で、コミュニケーションのハードルが高くなっていた状況を、ツールの導入によって解決しました。
技術的な問題とは、「質問すると重要なコメントが流れるため質問しづらい」「動画や画像の共有に難があり、情報・スキルが伝えづらい」などです。
成功のポイントは、抱える問題の原因をしっかり分析したことです。
施策を実施する前に、自社のコミュニケーションの弊害はなにか、しっかりと検討しましょう。
鉄建建設|月末の社内報
鉄建建設株式会社は、鉄道建設を中心にビルやマンション、学校や医療福祉施設などの建設を手がける企業です。
全国に支店のある同社では、毎月月末に社内報を発信しています。内容は、社員・部署の紹介や部活動の活動報告、研修に参加して得た知見などです。
これにより、他の支部にどのような人がいるのかがわかり、同じ支部の人とも話すきっかけが生まれます。
他の社内コミュニケーションに比べて、Webやメルマガでの社内報発信は、手軽に長く続けられます。ぜひ、参考にしてみてください。
会社の社内コミュニケーションで心がけるべき3つのポイント
ここまで、会社主導の社内コミュニケーションの施策を紹介してきました。しかし、自身に問題がある場合は、施策を実施しても社内コミュニケーションはうまくいきません。
本章では、会社の社内コミュニケーションで心がけるべき、3つのポイントを紹介します。
- 上司から積極的にコミュニケーションを図る
- 否定的な言葉を使わない
- 結論から話す
会話がうまくいかない時、ぜひ見直してみてください。
上司から積極的にコミュニケーションを図る
会社の社内コミュニケーションで心がけるべきポイントは、上司から積極的にコミュニケーションを図ることです。
上司から積極的に話しかけると、部下からも話しかけやすい雰囲気が形成されます。
反対に、上司からの会話が少ないと、部下は極力話しかけないようになります。「話しかけて怒られたらどうしよう」と思うためです。
挨拶のついでに一言話したり、話を聞く際も手を止めて聞いたりしてみてください。
否定的な言葉を使わない
否定的な言葉を使わないことも、社内コミュニケーションで心がけるべきポイントです。
否定的な言葉は、相手のモチベーション低下を招くだけでなく、職場の心理的安全性を損ねてしまいます。
心理的安全性とは、組織の中で自分の考えや気持ちを安心して発言できる状態のことです。
心理的安全性が低いと発言するのが怖くなり、誰も積極的にコミュニケーションをとらなくなります。
否定的な言葉ではなくプラスの言葉を意識しましょう。注意する際は、「その考えおもしろいね」とつけると、否定されたと感じません。
結論から話す
社内コミュニケーションで心がけるべきポイントとして、結論から話すことも挙げられます。
結論から話すと、用件や相手に求める対応を、わかりやすく伝えられるためです。
報告・相談を受ける際、聴き手は自分の時間を削りながら話を聞いています。長くわかりづらい話をされると、どうしてもイライラしてしまうでしょう。
ビジネス中とプライベートでは話し方を区別し、結論ファーストを意識するのが大切です。
特に、「なにを言っているかわからない」「話が長い」と言われた経験をお持ちの方は、注意してください。
会社の社内コミュニケーションに関するよくある質問とは?
本章では、会社の社内コミュニケーションに関するよくある質問を、2つ紹介します。
- 社内コミュニケーションツールのおすすめは?
- 社内コミュニケーションでよくある課題とは?
社内コミュニケーションに課題を感じる方は、ぜひお読みください。
社内コミュニケーションツールのおすすめは?
社内コミュニケーションツールのおすすめは、以下の3つです。
- Asana:タスク・チーム管理用のコミュニケーションツール
- Backlog:プロジェクト管理ツール
- Chatwork:チャット形式のやりとり・ビデオ通話ができるコミュニケーションツール
導入前に自社の課題を細かく分析し、ツールで解決できるのか考えてみるのが大切です。
社内コミュニケーションでよくある課題とは?
社内コミュニケーションでよくある課題は、以下の3つです。
- 認知されていない
- 理解されていない
- 実践されていない
認知や理解に課題がある場合は、全社員への周知徹底や、一部の従業員を教育して広めてもらう方法があります。
実践されていない場合は、「物理的にできないのか」「やりたくないのか」原因を究明し、対策を講じましょう。
まとめ|会社での社内コミュニケーションは積極的に
本記事では、会社での社内コミュニケーションの方法を紹介してきました。
話すきっかけを作るなど、コミュニケーションのハードルを下げ、積極的に行える環境を用意するのが大切です。
しかし、会社の施策だけでは、社内コミュニケーションはうまくいきません。従業員それぞれが、ビジネスパーソンに相応しいコミュニケーション能力を、持つ必要があるためです。
「コミュトレ」の無料セミナーでは、10万人のデータから、コミュニケーションの強み・弱みを分析できます。
社内コミュニケーションがうまくいかないのは、自身に原因があるからかもしれません。
うまくいかない原因を究明する方法の1つとして、少しでも興味がある方は、ぜひ下記からお申し込みください。