「どうしたら大きく成長できるのか」「どうしたら今の自分を変えられるのか」と思ったことはないでしょうか。
以前、以下の記事では「筋が良い努力をする人は、周囲を味方につける人だ」とお伝えしました。
周囲を味方につけるためには、以下3つの習慣を形成することが近道です。
今回は2つ目の習慣、「人に教えてもらったことを即座に実行し、感謝を伝える」についてみていきましょう。
ポイントは、話を聴いた後のフットワークを極限まで軽くすることです。
フットワークの軽さは、若手社員はもちろん、「もっとできるはずなのに」と思い悩んでいる中堅社員にとっても、大きな飛躍のきっかけになります。ぜひ実践して、自分のものにしてくださいね。
目次
【習慣②】人に教えてもらったことを即座に実行し、感謝を伝える
周囲を味方につける人は、目上の人からかわいがられることが多いです。
なぜかというと、「あなたの話はものすごく価値がある」という強烈な気持ちが伝わるからです。
人には「自分の価値を認めてもらいたい」という承認欲求があるのはよく聞きますよね。
承認欲求を満たすというと、「誉め言葉をかけるんですよね」「話を最後まで聞いていくんですよね」といったコミュニケーションを想像する方も多いかもしれません。
しかし、能力が高い人は、人間を観る目も養われています。なので、相手が目上になるほど、こちらの言葉だけではなく「行動」にも着目して真意を図ろうとします。
つまり、相手にとっては、目の前の人が本当に自分の話を価値あるものとして真摯に受け止めているのか、それとも実は軽視しているのかは、その場で発する言葉だけでなく、その後の行動で判断します。
そのため、教わったことを本当に実践して感謝する人は、それだけで相手に好印象を与え、次からもっと協力しようと思ってもらえます。
実際、お笑い芸人であり、300万人以上のチャンネル登録者数(2020年12月現在)を誇るYoutuber・中田敦彦氏は、ご自身の動画内で、教えを行動に移すことの価値を述べています。
僕はオンラインサロンの師匠でいうと、ホリエモンさんとか西野亮廣さんから学びました。「中田君、こうしたほうが良いんじゃない」と、ホリエさんがやったことを、相当やりました。
(略)
西野さんは「中田はええよ、ほかの芸人にオンラインサロンを勧めても、まあ始めない。中田は速い。とにかくやる。次会った時に全然違うところにいる。だから中田良いよ」と言ってくれるんです。
(略)
ゼロっていう番組でホリエさんが来てくれているでしょ。あれも「ゼロってどうやったら売れるんですか」ときいて、「こうやったらいいんじゃない」といわれたものをすぐやる。そうやっていくと、「出演してくれませんか」に対して「ああ、出るよ」とOKしてくれるわけです。
出典:【オンラインサロン活用法②】影響力を高めて仕事や生活に活かす方法(Benefits of Joining Online Communities)
※読みやすくなるよう、筆者にて発言内容を要約している箇所が一部あります。発言の趣旨は変えておりません。太字は筆者注です。
実際、筆者本人も実感した例があります。
私が営業指導を担当している後輩がいるのですが、私から教わった内容の実践結果と感謝を日報でよく書いているのです。たとえば「○○さんが先日のロープレで質問のコツを教えてくださったおかげで、お客様とうまく打ち解けることができました」と書いてあったりします。それを見ると、やはり「もっとサポートしよう!」と思えてしまいます。一生懸命さがまっすぐに伝わってきて、つい応援したくなるのです。
このように、教わったことを実行に移していく人は、間違いなく好印象を与えることができるのです。
では、「すぐ実践して感謝する人」と「聞いただけで実践しない人」の日常は、どう変わるのでしょうか。たとえば、雑談のシーンで考えてみましょう。
教わっても「やってみます」で終わる残念な例
ある営業マンが、先輩営業マンとランチ先で雑談しているとします。
「最近読んだこの本、めちゃくちゃ面白かったんだよね」「へえ~そうなんですか。どんな本なんですか?」「○○っていうタイトルで、ヤクザがホテルを経営していろんなワケあり客に会うっていう話なんだけど、とにかく面白いのよ」「ほお、面白い設定ですね」「そうそう。笑いあり涙ありなんだけど、人情の機微にも触れられて、勉強になるんだよね。営業力をつけるうえですごいお勧めだよ」「そうなんですね!面白そうですね。あとでみてみます」…後日…「そうだ、こないだすすめた○○の本、読んでみた?」「あ、すみません、ちょっとその後仕事でバタバタしちゃって、まだ読んでないんですよね…今度休みの日になって落ち着いたら、読んでみようとおもってみます」「ふーん、そっか」
相手を味方にできずに終わる人は、「(あとで)やってみます」という言葉だけで終わるケースがほとんどです。
上記の例では、後輩は確かに先輩の話を傾聴していましたね。あいづちを打ちながら興味を持って話を聴いていました。傾聴は確かにお互いの関係性を縮める上で重要ですし、先輩も興味をもってもらえて嬉しいことでしょう。
しかし、最後に「やってみます」と言ったものの、結局行動に移していません。熱心にお勧めした先輩からするとどうでしょう?「あ、やらなかったんだな」と気持ちが下がってしまうかもしれませんね。中には「うわべだけ調子が良い人だ」と失望する人もいることでしょう。
教えを受けた人からすれば、決して蔑ろにしているつもりはないのかもしれません。しかし「大事だな、あとで実践しよう」と思っても、だいたいあとから別の予定が入ってしまい、結局時間がとれずじまいになってしまうこともあるのではないでしょうか。
いくらその場では感じ良く傾聴していても、行動を先延ばしにすると、相手から「自分の話を軽視している」と勘違いされてしまうことがあります。特に相手の役職や能力が高いほど、その傾向が強くなります。
その結果、相手を味方にする大きなチャンスを逸するばかりか、自分を成長させてくれる情報も手に入らないので、大変もったいないですよね。
即座に実践し、感謝を伝えるOK例
一方、相手を味方にする人は、教わったことを本当に実行します。そして自分から御礼を言います。
このように、リアクションを返すまでが異常に速いわけですね。
以下、同じ例でみていきましょう。
「最近読んだこの本、めちゃくちゃ面白かったんだよね」「へえ~そうなんですか。どんな本なんですか?」「○○っていうタイトルで、ヤクザがホテルを経営していろんなワケあり客に会うっていう話なんだけど、とにかく面白いのよ」「ほお、面白い設定ですね」「そうそう。笑いあり涙ありなんだけど、人情の機微にも触れられて、勉強になるんだよね。営業力をつけるうえですごいお勧めだよ」「そうなんですね!面白そうですね。あとでみてみます」…後日…「先輩、こないだすすめた○○の本、読んでみましたよー!」「お、まじ?速いね。どうだった?面白かったでしょ?」「はい!特に宿泊客の『不満を言い合えばキリがない。おたがい自分の苦労は自分ひとりで背負って行こうじゃないか』というセリフはぐっと来ましたね。あまり愚痴を言わないようにしようと身が引き締まりました。良い本を教えていただきありがとうございました!」「うん、俺も愚痴を言わなくなってから営業成績が急激に上がったからね。お互い頑張ろう」
いかがでしょうか?
NG例とOK例では、後輩はどちらも先輩の話を傾聴しているという点では同じです。
しかし、OK例の場合は、教わった本を本当に読んでいます。その結果、先輩から営業に関するアドバイスを引き出すことができました。さらに「この人は本当に私の話をしっかり聴いている」と感銘することでしょう。
その結果、次からさらに協力的になってくれそうですね。
このように、人から教わったことがあればすぐに実践に移しましょう。そして、その結果を感謝とともにフィードバックしてみてくださいね。自分と相手の関係性が格段に良くなるばかりか、自分の大きな成長にもつながるでしょう。
まとめ:フットワークが軽いと味方が増える
今回ご紹介したように、周囲を味方につける人は、相手の教えをすぐに実践して感謝することを徹底しています。
決して「今後、みてみます」で終わりにしません。たとえ時間が少ししかとれなくても、その時間が許す範囲で必ず即座に行動に移します。
そのようなフットワークの軽さは、相手の承認欲求を最大限に満たすことにもつながるので、ほぼ確実に相手を味方に付けることができます。
ぜひ、「教わったら即座に実践して、感謝を伝える」を習慣にしてみてください。
そのうえで、さらに味方を増やすには、以下【習慣①】【習慣③】も併せてチェックしましょう。
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ぜひ人を味方に付けて、やりたいことをどんどん実現していってくださいね!